先週末、ウォーレン・バフェットのバークシア・ハザウエィが2013年の決算を発表し、バフェットが自ら書き下ろす株主宛ての手紙が公表された。
彼が自己採点するのはバークシア・ハザウェイの1株当り純資産の動向である、2013年は+18.2%増加したが、S&P500の+32.4%(配当を含む)に比べて大きく見劣りした。
株主資産の増加率ではS&P500の上昇率には負けた。社名をバークシア・ハザウィに変えてから48年経過したが、その間にS&P500に負けたのは2013年を含めて8回あった。
いま一つ自己採点をするのに相場の5年サイクルを重視してきたが、2009年~2013年のS&P500は+128%に対してバークシア・ハザウェイは+91%に終わった。この間にはリーマンショックでの反動高の時期という異例の反騰局面があった。
5年サイクルを6年に延ばして2007年~2013年の6年間をとるとS&P500の+44%に対して彼の会社の1株当たり資産は+73%増になった。しかし負けは負けで、バフェットにとってはショックであったに違いはない。
大きな失敗はエネルギー・フユーチャー・ホールディングスというエネルギー関連の非上場銘柄で8億7300万ドル(890億円)の赤字を出して処分したことも一因である。
彼は株式相場の位置をみるのに株式時価総額と米GDPの比率をみるが、昨年のGDPは+1.9%であったが、S&P500の上昇率はそれの16倍にもなり、この尺度での比率は154%(前年が133%)になったことを指摘している。相場はバーゲンハンティングの時期ではない。
彼は2011年4月に膀胱がんの手術をしたので、世間では後継者選びに関心が集まるが、この点には明言を避け、後任にはビジネス経営と資産運用のポートフォリオ投資の担当者とは分離するとしている。
2013年成果の詳しい分析は株主総会の5月初めに委ねられた。
ここ5年間の投資環境の分析は、なんとなく歯切れの悪い決算分析と展望という印象を受けた。