足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

バフェットが2013年の成果を公表

2014-03-03 07:52:12 | 株式

 先週末、ウォーレン・バフェットのバークシア・ハザウエィが2013年の決算を発表し、バフェットが自ら書き下ろす株主宛ての手紙が公表された。

 彼が自己採点するのはバークシア・ハザウェイの1株当り純資産の動向である、2013年は+18.2%増加したが、S&P500+32.4%(配当を含む)に比べて大きく見劣りした。

 株主資産の増加率ではS&P500の上昇率には負けた。社名をバークシア・ハザウィに変えてから48年経過したが、その間にS&P500に負けたのは2013年を含めて8回あった。

 いま一つ自己採点をするのに相場の5年サイクルを重視してきたが、2009年~2013年のS&P500+128%に対してバークシア・ハザウェイは+91%に終わった。この間にはリーマンショックでの反動高の時期という異例の反騰局面があった。

 5年サイクルを6年に延ばして2007~2013年の6年間をとるとS&P500+44%に対して彼の会社の1株当たり資産は+73%増になった。しかし負けは負けで、バフェットにとってはショックであったに違いはない。

 大きな失敗はエネルギー・フユーチャー・ホールディングスというエネルギー関連の非上場銘柄で87300万ドル(890億円)の赤字を出して処分したことも一因である。

 彼は株式相場の位置をみるのに株式時価総額と米GDPの比率をみるが、昨年のGDP+1.9%であったが、S&P500の上昇率はそれの16倍にもなり、この尺度での比率は154%(前年が133%)になったことを指摘している。相場はバーゲンハンティングの時期ではない。

 彼は20114月に膀胱がんの手術をしたので、世間では後継者選びに関心が集まるが、この点には明言を避け、後任にはビジネス経営と資産運用のポートフォリオ投資の担当者とは分離するとしている。

 2013年成果の詳しい分析は株主総会の5月初めに委ねられた。

 ここ5年間の投資環境の分析は、なんとなく歯切れの悪い決算分析と展望という印象を受けた。