NY株は反落した。連銀FOMC(12~13日)後の株価はイエーレン議長の記者会見の内容に失望し大幅に下落したが、翌日は一転して反騰した。記者会見の内容を精査するとイエーレン議長はハト派であるという見方が有力になったからだ。現在の債券買上げは年末までに打ち切られ、その後に利上げの利上げを示唆したが、そのコースはいままで市場が予想してきた方向性とは大きな変化がなく、依然として金融市場では超緩和が続くという見方に戻る。
問題は2009年に始まった上昇相場が6年目にはいり、歴史的な視点でみればどこかで休息してもよいというのは投資家の問題意識には残る。
「先行き相場環境は1990年代と似ている」という見方を出しているのがチャールズ・シュワブのL.A.ソンダーズである。
当時と現在が材料面で似ているとしているとして16項目を上げている。
・雇用市場が緩慢だか回復基調。
・景気循環からみても上昇局面。
・超金融緩和から正常化の局面いり。
・低インフレ。
・世界的に一段の自由貿易が進展。
・現在のユーロ圏は当時の日本と同じ。
・中間選挙(1995~1996年)。
・財政赤字の改善。
・技術革新。
ここにあげたのは主な類似点であるが、特に注目したいのは技術革新である。インターネットがPCからモバイル、クラウドへ進み、バイオテクノジーによる新薬開発が進み難病の「がん」が制覇される時代にはいった。
最近は5年間の株価の上昇が1929年の大恐慌前と類似しているとみる見方も出ていたたが、ソンダーズのような見方が出てきたのは強気筋には材料である。