昨日は話題のIPO(新規公開)銘柄であるCyberdyne(7779)が公開された。IPO価格3700円で寄り付きは8510円、引け値は9600円であった。時価総額1783億円の大型ベンチャー企業の出現である。ウォールストリート・ジャーナルやブルンバーグなどが日本初の医療用の人口ロボットの公開を報道した。現在の製品はHAL(Hybrid Assive Limb/ハイブリッド人口手足)と名付けられ、脳疾患で歩けない人の介護ロボットである。2004年に筑波大の山海教授が興した。米国でもEkso Bionics社が2006年設立され医療、軍事、産業向けのロボット開発を行っている。製品はすでに米FDAの認可をえて医療現場で使用がはじまっている。
Cyberdyneにつてはブルンバーグも報道し日欧米では高齢化時代を迎えて「この種の医療スーツが病人や高齢者に普及する時代がくる」と伝えた。
株式の公開が海外での反響を呼ぶきっかけになった。
ここ1年余を振り返るとIPO(新規公開)後に株価が10倍以上になる銘柄が輩出した。ミドリムシのユーグレナ(2931)の時価総額が一時は2540億円、SNSゲームのコロブラ(3668)は同9211億円まで急騰した。いずれも利益が出ておりCyberdyneとは異なるが、将来性では医療ロボットの世界的な市場の広がりは大きい。
最近の東京市場は消費税の引き上げとアベノミクスの賞味期限が切れが近付き、ウォール街の影響力が一段と大きくなってきた。このような時期だけに、この種の技術の存在感が注目される。
昨日のウォール街ではSNSゲームのキング・ディヂジタル・エンターテイメント(KING)が公開されたが、IPO価格の$22.50に対して初値$20.50で、引けは$19.09と不発に終わった。