NY株は上昇したが市場の雰囲気は落ち着いている。
注目点はS&P500が9日間の連騰になり昨日は1500.68で引けたことだ。
1500を超えた。2007年以来の高値である。
これまでの上昇相場は1500台で天井を打った。2000年のITバブル、2007年の住宅バブルである。心理的な抵抗線にきた。
ウォール街で人気のあるストラティジストのジョン・ポールソン(ウェルズ・キャピタル・マネジメント)は「心理的な抵抗線でファンダメンタル面では問題はない」と語っている。
話題のアップルは下げ止まったが時価総額ではエクソンに追い抜かれトップの座を譲った。
円相場の下落にはストップがかからない。ダボス経済フォーラムでジョージ・ソロスは「先行き金利が上昇してユーロ高は続く。反面、景気刺激策で円相場は低下する」と発言した。円相場の下落には心強い援軍が出てきた。
東京市場では物色の幅が広がってきた。円相場の次の目標は100円台である。
フェリック・ズーロフのいう120円台が現実味を帯びてきた。安倍首相のぶれない日本再生への意気込みは海外でも高い注目を集めている。政府は2013年度の成長率の見通しを2.5%に打ち出したが、実現すれば3~4%も視界に入り日本の国際的なプレゼンスが見直される。
円相場の100円台は海運株にとっても大きな援軍である。これまで静かに上がり、市場平均を大きく上回るパフォーマンスだ。リーマンショック前のように相場の一つの柱になる。こんどは新興国の台頭が大きなプラス材料である。