NY株は来週から決算発表が本格化するが、市場には「様子をみてから」という投資家も多く過熱感はなく、株価は穏健な上昇トレンド。
その中で目立ったのはノキア(NOK)の急騰である。マクロソフトのウインドウフォンが好調で、第4四半期の決算発表(24日)を控え株価は+18.67%と大幅高になった。サムソンのスマートフォンに押され世界一の座を奪われたが、ようやく新兵器が市場に浸透しはじめた。世界でスマートフォンの普及が急速に進むなか、14年間のトップの座を降りたが、ようやくその反撃が顕在化してきた。株価は昨年7月に$1.64まで下落したが、昨日の引けは$4.46、短期間に2.7倍も上昇した。昨年末から一部の機関投資家やヘッジファンドが注目を始めていた。技術革新のスピードが速まり、下剋上の時代が続く。株価の勢いをみると、その復調は本物で低位株として注目できる。
金融株のバンク・オブ・アメリカ(BAC)、JPモルガン(JPM)が相場のけん引役になった。決算発表がこれから始まるが、業績面での好材料を先取りしている。
東京市場でも銀行株が売買代金の上位に顔を出した。これまで証券株に比べて出遅れてきたが、国際的にみても日本の銀行株の割安が目立つ。
自動車関連でタイヤ株に人気が出ているが住友ゴム(5110)、東洋ゴム(5105)に注目したい。
海外ではドルが堅調だが、円は例外、独歩安が目立つ。