足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

世界的な株高の幕開け

2013-01-03 06:07:40 | 株式

2013年の幕開けは世界的な株高ではじまった。

アジアに始まりヨーロッパに移ったブル・マーケットはウォール街でも燃えた。

新年にはいる瀬戸際でくい止めた米国のフィスカル・クラフ(財政の崖)問題は、米国の与野党の妥協で決着した。NYダウは久しぶりに200ドル以上の急騰になり、金融、ハイテクが相場をリードした。この日、発表の米国の12月のISM指数は50.7と前月の49.5を上回り好不況の分かれ目である50台乗せになった。

ヘイテクではアップル、フェイスブックが買われたほか、昨年のハイテクの悪役であったヒューレット・パッカード(HP)も大幅高になった。

またアップルとサムソン電子に市場を奪われたノキア(NOK)も急反発した。中国で販売した新製品のタブレット端末「ルミア920T」に爆発的な人気が出ている。マイクロソフトが開発したモバイル向けソフト「ウィンドウ8」を搭載した新機種でチャイナ・モバイルが販売を始めた。世界最大の市場での人気の成否が、新製品の先行きを握るカギだ。この人気が続けばノキア(NOK)株の復活につながる。これまで大きく売られただけに、低位株の人気に乗ろうという投資家の関心を引き付ける。

キャタビラー(CAT)も人気化した。世界での販売が復活しているのが注目された。中国での需要が底入れしたうえに、カナダ、ラテンアメリカでのビジネスが好調だ。日本のコマツ、日立建機の株価の先行きを判断するには好材料である。

USスチール(X)も7%高。年末から新年にかけて鉄鋼株が人気づくとみて、東京市場でも鉄鋼株に注目してきた。

機関投資家の間で人気のあるストラティジストのジェームズ・ポールソン(ウェルズ・キャピタル)は「ファンダメンタル分析が有用な人気になった。個々の株価の再評価ができる」とみる。

円相場が87円台乗せして90円も視界に入ってきた。久しぶりに日本株を中国株と並んで世界の株高を論じる投資家が増えてきた。円相場が短期間に12%もの円安になった。「輸出企業の競争力の復活」の大きなテーマが出てきた。