足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ビル・ミラーとソロス

2005-02-24 19:20:56 | 株式
「投資?」、「投機?」。今年の年初来の相場展開をみていて戸惑う場面が多い。
最も尊敬する投資家はビル・ミラーとジョージ・ソロスである。以前にも本欄でビル・ミラーのことは書いた。過去14年間、S&P500を上回る成果を続けてきた。ウォーレン・バフェットと違う点は、ハイテクもバイオにも投資するという全天候型の運用をするが、ファンダメンタル分析を徹底はする。
いま一人、ヘッジ・ファンドの事実上の創始者であるソロスはカンタム・ファンドを30年間で1500倍にした。特に1980年代の央ばから、1990年代の後半までの間は、本領を発揮した。1992年にはイングランド銀行を相手にポンド投機を仕掛け、一躍、マクロ運用の世界でも注目されるようになった。
この2人を分類するならビル・ミラーは「投資」に徹し、ソロスは「投機」の世界を自由自在に動きまわった。
さて年初来の株式市場で儲けるためには「投資」に徹するのか、「投機」と割り切るのか。
年初来の日経平均はほぼ横ばい。いずれにしても、このような環境下で大きく成果を上げるのは難しい。ビル・ミラー式の「投資」ではなく、へlッジファンドのように「投機」と割り切らなければならない。その場合でもソロスが口癖のように言う「私が成功したのは、間違ったと思ったらすぐに手を引いた」ことを実行することにある。幸いオンライン取引のおかげで、取引コストが大幅に下がったので、ソロスの言うことが実行し易すくなった。
ニイウス(2731)に注目している。先週、2005年6月期の中間決算を発表した。同時に3月末で1対2の株式分割も発表。
IT業界は低迷しているが、売り上げは+27%、経常利益は+38%の予想。これまでの金融機関向けのウエイトは80%から、70%に下がり、病院向けの情報化投資のウエイトが増えてきた。自ら需要を作り出す経営力を評価したい。ソフト関連株では異色の存在である。
全く新しい分野であるオートノミック・コンピューティングに進出する。コンピュータ自体に人間の自律神経のような機能を持たすものだ。株式市場はまだその成長性を織り込んでいない。
今年の「投資」としてポートフォリオに入れたい。