足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株の人気が続くか?がカギ・・目先は新興市場へのIPOに関心

2005-02-07 18:52:06 | 株式
先週末のNY株の人気が、この日の日本株にも引き継がれた。日経平均は、昨年末の11,488円の水準を上回って引けた。
先にも書いたように、先週の金曜日のウオール街では、短期的な通念を塗り替える動きが2つあった。
一つは1月の雇用統計が事前の予想の20万人にとどかず、13万3000人に終わったことだ。それにもかかわらず、数字を前向きに受け止めた。「このまま景気が強くないなら、グリーンスパンは手加減をする?」という見方が強まり、10年国債の金利が4.16%→4.08%に急低下した。いままでなら(たとえば1月初め)「雇用が伸びず、先行きの景気のスローダウンが気になる」として、売り材料にしたとみる。
いま一つはアナリストが半導体関連に「在庫調整は順調に進展している」として、半導体株の格上げをした。特にこれまでしばしば、ハイテク株の悪役視されていた、テキサス・インスツルメンツが急反騰したのが、私には大きな驚きであった。携帯電話の半導体のトップメーカーである。日本のハイテクの経営者は「秋口から携帯電話、デジタル家電が鈍化」と、業績の減額修正の理由に、携帯電話をとり上げてきた。週末のウオール街ではインテル、AMDなどが買われた。おそらく、株価が通念とは異なった動きをしたので、ヘッジファンドや弱気筋が慌てたのだろう。今週もこのトレンドが続くかどうか?続くようなら2月相場は日米とも、目先は1月相場の反動が出る可能がでてきた。
さて今週のわれわれのいま一つの関心事は、新興市場へのIPO(新規公開)だ。今週は「これぞ」と思う銘柄が登場する。特に目先は9日、10日に、投資したい銘柄が集中する。
差し当たりは8日のメデシノバ・インク(4875・HC)をどうみるか?ブックビルデングで配分を受けた向きも多かったので、その評価をどうみるかに関心があると思う。
バイオ株の評価は、残念ながら数式で論じることが出来ない。ましてや新製品がこっれからというのは、専門家でも、企業の先行きの価値は難しい。
この株は公開株式数が3000万株と大きい。昨年7月に公開されたそーせい(4565・マ)はIPO価格が80万円で、寄り付き80万円その後は40万円まで売られた。7月といえば新興市場が天井を打って下落し始めた時だ。この株にそーせいを連想するする向きがあるが、救いは新興市場に対する弱人気が昨年7月とは異なり、落ち着いてきたことである。それにタカラバイオの、投機人気に乗った後だけに余韻は多少は残っている。IPO価格が400円という、仕手株としての値ごろ感もある。人気は読みにくいが、今12月期の売り上げ予想を、1ヵ月前の1億円から20億円に増額した。仕手株的な視点での投資か、ベンチャーキャピタル的な態度で考えるか、いずれにしても話題性あはある。