足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

円安はトレンドの変化?明日の関心事

2005-02-08 22:05:51 | 株式
円相場が大方の予想を裏切って、ジリジリと円安方向に進んでいる。
新年にヘッジファンドを運用するフェリックス・ズーロッフが「今年の上半期はドル高」と予想して、ユーロ売り、ドル買いのポジションを取ったのは見事であった。当時は102円の時である。彼が特に強調したのは、世界中の運用者がドル売りを積み上げていることを強調した。ヘッジファンド、企業、銀行のトレーダー、そしてウォーレン・バフェットまでがドル売りのポジションを取っていることに注目した。バフェットは200億ドルの「ドル売り」ポジションを持っているとした。円にすれば2兆円であるが、1%の変動で200億円の「利益か、損がでる」。
ズーロッフは今年の世界の株価には弱気である。これまでの世界経済を支えてきた中国、インド、ロシアなどの景気の上昇は減速するとみた。そしてアメリカが中心になって牽引してきた循環的な景気の上昇サイクルも踊り場に来ていると判断。
アメリカの景気が減速すれば、消費が減少し、米国の貿易収支は改善に向かう。こんなシナリオを立てた。ユーロはドルに対して年初は1ユーロ=1.36ドルまでいったが、1.10ドルまで下がるとみた。20%の下落である。当然に円も引っ張られて下がる
110~120円のレンジに入る。さすがの彼もその先のことまでは、発表しなかった。
昨年とは異なる世界経済のパラダイム・シフトが起こる。そのあたりを日米欧の株価が、このところ気にし始めたのではないか?相場の方向性が決まらないゆえんである。フェリックス・ズーロッフはスイスで投資顧問会社を経営している。
われわれは彼のファンドにも投資して、その運用の足跡を追っかけ、参考にしている。
円安に、これから外人がどう対応するか?企業業績の回復に「目を向けるか、日本の金利の上昇に注目するのか。
考えなければならないことが、昨年よりも多い。
さて目先のことを考える。
9日は新興市場に5銘柄が登場する。この日のメデシノバ・インクのIPO(新規公開)は不発に終わった。しかし新興市場は堅調。
5銘柄のうち、注目したいのはワールドインテック(2429・JQ)、ホロン(7748・JQ)、日本テクシード(2431・JQ)である。
どこまで買うかが、投資家の腕の発揮しどころだ。