足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

はっきりしないNY株の動向・・先行きを読む

2005-02-17 22:27:58 | 株式
ニューヨーク市場に左右される相場展開が続いている。昨日のウォール街の関心事はグリーンスパン議長の議会証言。特に金融政策については目新しい発言は見られなかった。注目を集めたのは「短期金利は上昇しているに、長期金利が上昇せず
イールド・カーブがフラットのまま」と言う発言。本来ならば短期の金利を上げれば、長期金利(10年国債の金利)も上がるはず。ところがFFレートは2.5%になったのに、10年国債は4.15%。長期金利が上昇しないのは市場が先行きの景気が不況になると読んでいるからである。グリーンスパンにしてみれば、短期の金利が上昇すれば長期も上がるという、常識的なパターンを望んでいる。ここに米国株の問題がある。長期金利が不況の到来を先読みして、低位のままであるのを気にして、株式相場は、なかなか明確な上昇トレンドに入らない。
年初来、有力なヘッジファンドが「今年の相場は多少下がるか、よくてボックス圏の動き」と読んでいたのが現実化してきている。
日本の株が世界的にみても割安で外人買いが入るとみる向きも多いが、NY株の動きを無視して日本が独自の動きをすることは考えられない。年初来、今年の投資戦略は「全力投球しないこと」と書いてきたが、その筋書きは現在も不変である。
そのような不透明な環境下でも期待したのは新興市場であった。しかしリード役のマザーズ市場の動きが不振だ。今日で5日連続安になった。1月末の高値からの下落率は11%になった。第1部市場ならこれだけ下がると反騰するところであるが、新興市場のパターンは異なる。「下げが下げを呼ぶ」という一方通行になることを警戒しなければならない。信用取引で短期売買をしている向きの投げあるからだ。2月いっぱいは、調整局面が続く可能性が高い。
16日に公開のデイ・エヌ・エー(2432・マ)が、2日目の本日68万2000円で寄り付いた。引け値は72万9000円。
本欄では慎重な見方をとってきたが、修正したい。大手証券のアナリストによると2005年3月期の経常利益は+89%、2006年3月期は+267%という。この見通しを信じるなら、1株当たり利益は1万600円。ネット株で利益が2倍の成長が期待できる株はPER100倍まで買われる可能性がある。