足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

新興市場の投資タイミングに変化・・原油相場の語るもの

2005-02-23 18:01:23 | 株式
気にはしていたが、予想より早く伏兵が現れた。原油価格の50ドル台乗せである。昨年10月25日に55.67ドルでピークを打った後、12月10日には40.71ドルまで下げた。10月以来のNY株の上昇の大きな原動力になった。
今週の火曜日には再び50ドル台を奪回した。第3四半期の決算では、日本の石油会社は1~3月の原油の平均価格を40ドルとみるところが多かった。この数字で予算を立てている。12月の底値から2ヵ月余で25%も上昇するのだから、単なる相場の波動の動反動だけでは説明がつかないものがある。われわれは原油高や金相場が物語るインフレの兆しに耳を傾け、投資の戦略を考えなければならない。

さて新興市場について書く。本日の市場では第1部市場の弱い地合いを傍目にみて、人気を集める銘柄が出てきた。
特に今月公開されたあと、高値で寄り付き、下落していた銘柄の復活が目立つ。昨日、公開されたグリーンホシピタルサプライ(3360・東2)が大きく反騰した。IPO価格40万円で寄り付き、その後は下げていた。
私の理論株価は104万円。先週の「トリトンスクエア通信」では「ビジネスモデルは時流に乗っており、市場での人気度は高いだろう」と判断した。病院の建て替え、新築などのどの資金調達、設計、施工のサービスの提供。建築後には医療機器、消耗品の納入をする。1970~1980年代に日本では病院の建設ブームがあったが、その建て替え期にきている。また病院の近くに老人ホームや介護施設をつくる。調剤薬局へもM&Aで進出。何よりも魅力は、公開後に理論株価の下のほうでスタートしたことである。人気がこれからも続くだろう。
いま一つ2月9日に公開したワールドインテック(2429.JQ)の、この日の反騰だ。IPO価格50万円で145万円で寄ったものの、株価は人気が離散していた。昨年12月に公開され短期に3倍近く(初値から)になったアウトソーシング(2427・JQ)に比べて遜色のない魅力を持つ株だ。生産工程全体を請け負う新しいPEOというビジネスモデルの企業。これから製造業の復権のためには活躍が期待される。差し当たり2兆円の市場規模がある。「トリトンスクエア通信」では「ウォール街では数年前から公開されているが、公開後も人気を集めている」と書いた。理論株価は118万円だが、アウトソーシングとの比較ではその倍以上の目標でもよいとみた。新興市場への投資のタイミングのとり方に変化が出てきていることに注意したい。