残暑が続きますが、8月も残すところ一週間あまりとなりました。
この夏も浴衣や麻の上布を何度か着ました。
夏の着物の美しさは、布地の美しさのみならず、光が透過された時にあらわれる、布と光のコラボレーションによる美しさがあります。つい暑さを忘れて着てみたくなるのです。
以前、夏の上布に合わせて半巾帯を注文してくださったお客様から先日、着姿の写真をメールで送ってくださいました。部分写真をご紹介いたします。
着物は知人からいただいたという越後上布です。
詳しいことはわからないのですが、最近買ったものというわけではなく何度か袖を通したもののようです。
良いものとのご縁があったのですね。画像で拝見する限りでも涼しげで美しい織物ですね。
ご本人に伺うと「ものすごく細い糸で繊細な柄がすみずみまで織りだされており、これを織ったかたの労力とか、集中力とか、どれだけのものだったろうか・・・、とか、素人眼には、もう執念とかないとここまで細かく織れないのではないかとか、、、
いろいろ想像してしまうような上布です。でもとても優しくて嫌みのない素朴さもあり、着ていても控えめな感じで、上布上布していないというか、”どうだ!!”みたいないばった感じはしなくて、そこがすごく好きな着物です。これが私の手元にきてくれたことに感謝、作ってくださった方に感謝、、、」だそうです。
本当にその通りで、人の手わざの素晴らしさと尊さを感じます。
締めている帯は私が織った赤城の節糸の半巾帯です。
この上布に合わせるために織ったわけではないのですが、こちらともよく合っていますね。
後ろ姿の写真がないのが残念ですが。。。
夏の半巾は初めてのようでしたが太鼓結びより、かなり涼しい着心地だったようです。
布のアップの画像もご覧ください。
帯は太い節糸を地糸に使い細い玉糸を絣部分の地糸にして変化をつけています。
上布の極細の糸とメリハリもつき質感の取合せとしても良いと思います。
違うものを合わせるところが着物の取合せの醍醐味だと思います。
帯芯には夏用の芯を使って仕立ててもらいましたが、もちろん一年を通してお使いいただけます。
「暑い真夏に着物なんて!!」と思っておられる方は多いかと思いますが、日本の上布をはじめとして夏用に織られた着物地はいろいろとあります。
色や柄で涼しさを演出しているものもありますから、来年は浴衣一枚からでも夏着物を始めませんか?
上質の半巾帯を締めれば街着としても十分です。気分も一新されます。
また、涼しげに着物を着てらっしゃる方を見るとこちらもハッ!とさせられます。
半巾帯は一般に柄付けが多くなり、名古屋帯よりも手間がかかる場合があり、価格も名古屋と変わりませんが、結び方も簡単ですし重宝なことは間違いありません。
是非一本用意されてはいかがでしょうか?
それにしてもこの夏の暑さも厳しいですが、世界的にも異常気象が言われています。
歌の仲間が教えてくれた、山本義隆著『福島の原発事故をめぐって』[みすず書房](この本はわかりやすくコンパクトに原発の問題が書かれていますのでおススメです!)の中の「原発稼働の実態」という節に、原発の定期検査のたびに何十トンもの放射能を含んだ水が流れてしまい、更には定検の時だけでなく原発を冷やすために使った海水が放射能を含んだ温排水として1分間に何十トンも流されていると、平井憲夫さんという原発の現場で20年働いたかたの証言として記されています。
原発の稼働は海水温を上昇させていることは間違いのないことでしょう。
大雨や干ばつで多くの人が亡くなったり家を流されたりしました。これは天災とだけは言えないのではないでしょうか?
原発はCO2を出さないから温暖化防止になるクリーンなエネルギーと謳いあげたわけですが、昨年の福島第一原発事故による放射能汚染、核の廃棄物も含めクリーンなエネルギーのはずはありません。
久隅守景という江戸時代初期の画家が描いた「納涼図屏風」(国宝)という絵があります。
瓢箪の棚の下で夫婦と子供が夕涼みをしているのですが、妻は腰巻一つで涼んでいます。
のどかなこの絵を見ても江戸時代も暑かったことがわかります。
先日、ご近所の数人が浴衣で集まり、宅配をしてもらっている有機栽培の夏野菜をたっぷり食べて暑気払いをしました。
東京といえども町田市のこの工房は高台にあり風通しが良く、この日も蒸し暑い一日でしたが冷房なしで夜遅くまでみんなで盃を重ねて過ごしました。
庭に緑が多いことやヨシズやスダレを使っていることの効果もかなりあると思います。
出来る限り無駄なエネルギーは使わないよう工夫しています。
アスファルトとコンクリートで囲まれた都心では無理でしょうが、エアコンなしでも暮らせる住環境に国を挙げて作り変えていく必要があると思います。
自然エネルギーだけでもやっていかれるよう研究、開発を進め、2030年代前半などといわず、一日も早い原発ゼロを望みます。
美しい手仕事による着物が楽しめ、子供たちも可愛い浴衣ではしゃいでいる光景が見られる日本の夏であってほしいです。
この夏も浴衣や麻の上布を何度か着ました。
夏の着物の美しさは、布地の美しさのみならず、光が透過された時にあらわれる、布と光のコラボレーションによる美しさがあります。つい暑さを忘れて着てみたくなるのです。
以前、夏の上布に合わせて半巾帯を注文してくださったお客様から先日、着姿の写真をメールで送ってくださいました。部分写真をご紹介いたします。
着物は知人からいただいたという越後上布です。
詳しいことはわからないのですが、最近買ったものというわけではなく何度か袖を通したもののようです。
良いものとのご縁があったのですね。画像で拝見する限りでも涼しげで美しい織物ですね。
ご本人に伺うと「ものすごく細い糸で繊細な柄がすみずみまで織りだされており、これを織ったかたの労力とか、集中力とか、どれだけのものだったろうか・・・、とか、素人眼には、もう執念とかないとここまで細かく織れないのではないかとか、、、
いろいろ想像してしまうような上布です。でもとても優しくて嫌みのない素朴さもあり、着ていても控えめな感じで、上布上布していないというか、”どうだ!!”みたいないばった感じはしなくて、そこがすごく好きな着物です。これが私の手元にきてくれたことに感謝、作ってくださった方に感謝、、、」だそうです。
本当にその通りで、人の手わざの素晴らしさと尊さを感じます。
締めている帯は私が織った赤城の節糸の半巾帯です。
この上布に合わせるために織ったわけではないのですが、こちらともよく合っていますね。
後ろ姿の写真がないのが残念ですが。。。
夏の半巾は初めてのようでしたが太鼓結びより、かなり涼しい着心地だったようです。
布のアップの画像もご覧ください。
帯は太い節糸を地糸に使い細い玉糸を絣部分の地糸にして変化をつけています。
上布の極細の糸とメリハリもつき質感の取合せとしても良いと思います。
違うものを合わせるところが着物の取合せの醍醐味だと思います。
帯芯には夏用の芯を使って仕立ててもらいましたが、もちろん一年を通してお使いいただけます。
「暑い真夏に着物なんて!!」と思っておられる方は多いかと思いますが、日本の上布をはじめとして夏用に織られた着物地はいろいろとあります。
色や柄で涼しさを演出しているものもありますから、来年は浴衣一枚からでも夏着物を始めませんか?
上質の半巾帯を締めれば街着としても十分です。気分も一新されます。
また、涼しげに着物を着てらっしゃる方を見るとこちらもハッ!とさせられます。
半巾帯は一般に柄付けが多くなり、名古屋帯よりも手間がかかる場合があり、価格も名古屋と変わりませんが、結び方も簡単ですし重宝なことは間違いありません。
是非一本用意されてはいかがでしょうか?
それにしてもこの夏の暑さも厳しいですが、世界的にも異常気象が言われています。
歌の仲間が教えてくれた、山本義隆著『福島の原発事故をめぐって』[みすず書房](この本はわかりやすくコンパクトに原発の問題が書かれていますのでおススメです!)の中の「原発稼働の実態」という節に、原発の定期検査のたびに何十トンもの放射能を含んだ水が流れてしまい、更には定検の時だけでなく原発を冷やすために使った海水が放射能を含んだ温排水として1分間に何十トンも流されていると、平井憲夫さんという原発の現場で20年働いたかたの証言として記されています。
原発の稼働は海水温を上昇させていることは間違いのないことでしょう。
大雨や干ばつで多くの人が亡くなったり家を流されたりしました。これは天災とだけは言えないのではないでしょうか?
原発はCO2を出さないから温暖化防止になるクリーンなエネルギーと謳いあげたわけですが、昨年の福島第一原発事故による放射能汚染、核の廃棄物も含めクリーンなエネルギーのはずはありません。
久隅守景という江戸時代初期の画家が描いた「納涼図屏風」(国宝)という絵があります。
瓢箪の棚の下で夫婦と子供が夕涼みをしているのですが、妻は腰巻一つで涼んでいます。
のどかなこの絵を見ても江戸時代も暑かったことがわかります。
先日、ご近所の数人が浴衣で集まり、宅配をしてもらっている有機栽培の夏野菜をたっぷり食べて暑気払いをしました。
東京といえども町田市のこの工房は高台にあり風通しが良く、この日も蒸し暑い一日でしたが冷房なしで夜遅くまでみんなで盃を重ねて過ごしました。
庭に緑が多いことやヨシズやスダレを使っていることの効果もかなりあると思います。
出来る限り無駄なエネルギーは使わないよう工夫しています。
アスファルトとコンクリートで囲まれた都心では無理でしょうが、エアコンなしでも暮らせる住環境に国を挙げて作り変えていく必要があると思います。
自然エネルギーだけでもやっていかれるよう研究、開発を進め、2030年代前半などといわず、一日も早い原発ゼロを望みます。
美しい手仕事による着物が楽しめ、子供たちも可愛い浴衣ではしゃいでいる光景が見られる日本の夏であってほしいです。