夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
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脳専門医による「忘却こそが、新たな記憶の獲得法」の真意、78歳の私は学び、微笑んで・・。

2022-10-20 14:49:15 | 喜寿の頃からの思い
先程、ときおり愛読している公式サイトの【 AERA dot.】を見ている中で、
『 「記事を読んでもすぐ忘れる」は大正解! 
     脳専門医による「忘却こそが新たな記憶の獲得法」の真意 
          『忘れる脳力』(朝日新書) 』、
と題された見出しを見たりした・・。

私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭の中で、古ぼけた戸建て住んでいる。
こうした中、私は過ぎし8年前の70歳を過ぎた頃から
齢を重ねるたびに、物忘れが多くなった、と改めて気付き、
独り微苦笑する時もある・・。

たとえば家内とテレビの旅番組を共に視聴したりしている時など、
あそこも行ったよねぇ、と私は家内に言ったりした時、

その地の情景などは鮮やかに重ねることができても、
肝心の地域名が言葉に出来ないことが、もどかしさを感じることがある。





しかしながら、私の幼年期のことなどは、何故かしら鮮明に思いだせるのである。

たとえば祖父と父が健在だった頃、

所有していた田畑、雑木林、竹林、田んぼの中で流れていた小川などの情景、
或いは初めて観た映画作品は、小学校に入学する前年の1950年(昭和25年)の夏、
『長崎の鐘』を母に連れられて鑑賞したこと、今でも心の片隅に残っている・・。


   

ここ数年、無念ながら物忘れが多くなり、溜息を重ねたりしているが、
確か私が小学3年生の頃、 亡き脚本家の菊田一夫(きくた・かずお)さんが
『・・忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ・・』と、
名作の『君の名は』で遺(のこ)された名言に、私は独り微苦笑したりしている。

そして昨今でも、新聞、ネットのニュースなどを読んだり、テレビでニュースを視聴したりすると、
やがて数日後には、忘れてしまうこともあり、つたない私の小さな悩は、

 収容できずオバー・フローになり、忘れてしまうことで、
悩が適度な記憶量に調整を図っている、 と無念ながら思ったりしている・・。

しかしながら時折、家内より『今からボケたら、困るわょ・・』、
と私は叱咤激励をされる時もある。
  

  

このような深情のある私は、
《・・「記事を読んでもすぐ忘れる」は大正解! ・・
脳専門医による「忘却こそが新たな記憶の獲得法」の真意・・ 》って、
どのようなことですか、と思いながら記事を読んでしまった。

この記事は、【 AERA dot.】に於いて、10月13日に配信され、
無断であるが、記事の殆どを転載させていただく。

《・・ 「忘れることは、悪いこと」。

世間に浸透するそんな常識に、一石を投じる本を上梓したのは、
千葉大学脳神経外科学教授の岩立康男氏だ。

岩立氏は、著書『忘れる脳力』(朝日新書)のなかで、
新たな記憶を獲得するために、
「不必要な記憶をきちんと忘れること」の重要性を伝えている。




その真意とは、何なのか。
『忘れる脳力』の冒頭を抜粋して解説する。

「忘れる」ということは、悪いことなのか? 

多くの人が、「忘れるのは悪いことで、
できるだけ忘れないように、努力しよう」
という前提で話をしているように見える。

しかし、最新の脳科学が明らかにしたのは、
「脳は記憶を積極的に消すための機能を持っており、
記憶を消すために多くのエネルギーを使っている」という事実である。

それはなぜか?  忘れなければ、新しい記憶を得ることができず、
記憶をもとに思考を深めていくことも、できないからだ。

また逆に、必要のない記憶を忘れることができなければ、
あなたがあなたであるための最も重要な記憶、
自分の生い立ちや家族のこと、自分の仕事や友人のこと、
これらを忘れてしまう危険性が高まってしまう。

忘れることは、実は脳の持っている重要な機能の一つだったのである。

忘れることは、悪いことではない。
むしろ健全な脳の働きのために、積極的に忘れる必要がある。



そのことを皆さんに知ってもらい、
適切な「記憶の取り扱い」を実践してもらうことが、
『忘れる脳力』を出版した目的である。

仕事において、昨日の会議の内容や、
さっき見た新聞記事で取り上げられていた世界経済の動向など、
全部覚えていられたら便利であろう。

そして、今日一日のスケジュールも全て頭に入っていて、
仕事をてきぱきこなしていく。
そんな人がいたら、一見「できる」ビジネスマンのように思える。

しかし、これらは手帳や会議の議事録を見直したり、
ネットで調べたりすればすぐに獲得できる情報であり、
基本的に忘れてもいい記憶なのである。

むしろこの人は、不要な記憶を保持することと引き換えに、
最も重要な「よく考えること」が、できていないおそれがある。

実は「よく考える頭のいい人」ほど不要な記憶を忘れやすく、
その分新たな記憶をどんどん取り込める可能性があるのだ。




忘れてもいい記憶を「きちんと」忘れること、
これこそが脳を柔軟な状態に保つのに欠かせない。

忘れることは、新しい情報を記憶として取り込み、
自分の頭で考え、人間として進化していくために
最も重要なことだったのである。

この本ではまず、「記憶の正体」と「記憶が消去されるまでの流れ」を見ていく中で、
忘れることが脳機能を高めるうえで、いかに重要なのかを知ってもらう。

そして、どのようにすれば「忘れてもいい記憶」や「嫌な記憶」をきちんと忘れ、
「忘れてはいけない記憶」を維持できるのか、
その方法論を探っていく。

また、加齢により物忘れは増えていくが、
代わりに年を重ねた分だけ増えていく〝別の記憶"が
あることについても触れていこう。

読み進めれば、忘れっぽくなっても自信がつき、
忘れへの向き合い方も随分と変わるはずだ。


そして本書の後半では、脳機能向上や「適切な記憶」のために
効果的な習慣を見ていく。

睡眠や運動などの習慣が、実は記憶や忘れにも影響を与えているのだ。

記憶を左右する習慣を知らないと、
普段から「忘れてはいけない記憶」を忘れてしまい、
逆に「忘れたい記憶」を忘れられなくなるような
マイナスの習慣を続けてしまいかねないため、目を通していただきたい。

 本書を読み終える頃には、忘れることこそが健全な脳機能を維持し、
 新たな記憶を獲得するうえで重要であることがわかるだろう。

ご高齢の方だけでなく、忘れっぽさに悩むビジネスマンや、
読んだ内容を忘れてしまう読書好きの方まで、
きっと多くの気づきがあるはずだ。

《記憶を獲得するために重要な「忘却」。
どのようにすれば「忘れてはいけない記憶」を維持し、
「忘れたい記憶」をきちんと忘れることができるのか?
『忘れる脳力』(朝日新書)で詳述している》・・・ 》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。



今回、千葉大学脳神経外科学教授の岩立康男さんの書物より、
《・・新たな記憶を獲得するために、
「不必要な記憶をきちんと忘れること」・・》に関して、
多岐に学び、やがて私は微笑んでしまった・・。

何かしら物忘れが多くなった私は、ときおり困苦したりしてきたが、
今回、《・・記憶を獲得するために重要な「忘却」・・》多々教示されたりした。

そして近日中に、詳細を学びたく、『忘れる脳力』(朝日新書)を購読し、
これからの私の晩秋期の教科書にしょう、と思い深めている。
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