ウィトラのつぶやき

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政治家のトップの決め方

2010-08-18 08:17:50 | 社会
民主党の代表選挙が近づいてきて、色々観測情報が流れている。

私は最近「政治家のトップはどうやって決めるのだろう?」ということを時々考える。アメリカでは大統領選挙で国民が選ぶわけだが、国民が選ぶのは二人の候補者のうちどちらにするかであって候補者をどうやって選定するかはあまり明らかではない。民主党、共和党それぞれで選挙をやっているがその候補者はどうやって決めているのだろうか?

イギリスやドイツでは第1党の党首がトップに立つのだが、そのトップをどうやって決めているのかは良く分からない。ロシアなどはトップが後任を決めておりこういう国もいくつかある。政治家のトップの決め方で一番うまくいっていると思うのは中国である。現在のトップの決め方は重み付け合議制で、現在のトップの意向が最も強く反映されているようであるが一人で決めているという印象も無い。ロシアなどの独裁国は別として欧米の政治家のトップの決め方は日本よりはうまくいっていると思う。

会社でもトップが変わるときの人選は難しい。形式上は取締役会で候補者を出して株主総会で承認することになっているが、実際には現在のトップが後任を指名することが多いようである。これで失敗して傾く会社も少なくないし、JALのように歴代トップがきちんとした価値観を持たなかったがために周りに大きな迷惑をかけている会社もある。

トップを選ぶときに重要なのは誰が決めるかということと、どういう価値観で決めるかということである。会社の場合には「会社を発展させる人」という価値観で決めるので、この点にはあまりブレは無いが国の場合には価値観自体があまり定まっていないのでますます難しい。最近の日本の政党の党首の決め方を見ていると「何百人かの自分の政党の国会議員にとって都合の良い人」という価値観で決めている印象を強く持つ。これはどの政党を見ても共通のようである。第1党の党首がそのまま日本のトップになると考えると、これは明らかに本来のトップのあるべき姿とは異なっている。こういう点を監視するのがジャーナリズムの役目だがそれは日本においては機能していない。

国民に選ばせたとしても、舛添 要一議員が人気トップになるくらいだからあてにはならない。日本のトップをどうやって決めるのが良いか、議論の盛り上がりが必要だと思う。