ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

三重県と滋賀県

2010-08-04 08:28:34 | 旅行
今回、三重県の亀山から鈴鹿越えをして滋賀県の甲賀市に入った。街を歩いていてなんとなく雰囲気が違うと感じた。

亀山はシャープの工場を除くと特に有名なものの無い小さな市である。駅も市役所もこじんまりしている。そのせいだろうか、旧東海道は整備されていて分かりやすい。道端には古い家並みの商店街が並び、雑貨や、八百屋などがある。そして感じたことは「亀山は物価が安い」である。昼食に入ったレストランは普通の一軒家の洋食レストランで、ワインなども置いてあるが、眼段が安い。私が食べたのはナポリタンだったが400円だった。サイゼリヤ並みの値段である。チェーン店でなく個別のレストランでこの価格はなかなか大変だろうと思った。

安いせいか店内は混んでいた。子連れのヤングミセスが多い。最初は小学校か何かの団体が入っているのかと思ったが個別に支払って出ていくしまたすぐに別の人が入ってくる。そしてお客さん同士が知り合いと見えてお互いに挨拶している。外から見ると旧東海道の景観を壊さないような木造の建物でしゃれたレストランとは思えないようなところなのだが案外地元では有名なのかもしれない。この店に限らず、亀山宿、関宿では人が親切なように感じた。

鈴鹿峠を越えて滋賀県側に入ると雰囲気は大分変わる。東海道自体も旧道はとぎれとぎれで、車のびゅんびゅん通る国道一号線と一緒になったり離れたりする。道標もわかれ道でついていないところがあったりしてうろうろした。そして何より感じたのが店での物の価格とか売り方が「せこい」感じがした。大げさな表示だが実態は大したことは無い、安そうに見えるが実は安くない、などである。マクドナルドに入っても、安い単品は価格表示せずに高めのセットばかりを売るように誘導しているのが見え見えである。なんとなく近江商人は好きになれないな、と感じた。

亀山に比べると平地で近江盆地は結構広く、農業には適しているように見える。甲賀市の水口町などは亀山と同じくらいの規模の町だと思う。しかし、街道沿いの店は殆どが閉まっていて活気がない。歩くうちに喫茶店を2点ほど見つけたがいずれも閉まっていた。土曜日の午後である。

道沿いにはやたらと共産党のポスターが目につく。「共産党が強いから街が貧しいのか」、などと思う。私が泊まった水口センチュリーホテルはシネマコンプレックスや、洋服の青山、ブックオフなどの新しい店が集まっているところでこの付近だけはにぎわっている。人が皆、古い店には見向きもせずに新しい安売り店に集まる、というデフレの典型的パタンのような気がする。

三重県と滋賀県、あるいは亀山市と甲賀市かもしれないが行政の違いが大きいような気がする。