ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

バスク地方(3) グッゲンハイム美術館

2009-03-08 22:50:04 | 旅行
バスクのスペイン側の奥深く、ビルバオの街にあるグッゲンハイム美術館に行った。

グッゲンハイム美術館はニューヨークにもあるのだが、私がミロの版画を買ったりするようになったのはニューヨークのグッゲンハイム美術館にいって現代美術も良いものだと思うようになったからである。その意味で期待していったのだが、期待外れというか、意外な感じだった。

写真を見てもわかるように外観からして奇抜な建物で、帆船をかたどっているのではないかと思う。中では2フロアしか公開されておらずそのうちの一つは日本人の村上隆という人の作品展だった。

村上隆という人は元々は日本画を勉強した人らしいが、作品は殆どがアニメをベースとしている。イヤホンで解説の音声が流れてくる装置を貸してくれるのだが、展示されている絵はドラえもんのようなキャラクターだとか、セーラームーンのような美少女キャラクターがベースになっており、それを現代絵画風にアレンジした作品となっている。フィギュアも数多く展示されている。英語の解説でも、「アニメ」「オタク」「サブカルチャー」などという言葉が頻繁に出てくる。映画館のようなところではアニメの作品も上映されていた。

グッゲンハイム美術館と言えば、現代アートでは超一流の美術館だと思うが、そういうところが日本のアニメを大きく取り上げている点に、うれしいような、何かおかしいような不思議な気持ちがした。アートの世界は行き詰っているのではないかという印象を強く持った。



バスク地方(1) ゲルニカ

2009-03-08 22:35:00 | 旅行
昨日は何人かでレンタカーをしてバスク地方めぐりをした。

バスク地方とはスペインとフランスの国境の北のほうで、ピレネー山脈から北海に面したあたりのスペイン、フランスにまたがる地域である。言語もバスク語という特有の言葉があり独立を目指したのだが特に中心となるスペイン側が第2次世界大戦のころにフランコに弾圧されて抑え込まれたものである。私の来ているビアリッツはフランス側でバスク地方随一の観光都市といえる。

昨日はレンタカーで海岸沿いに西のほうへ向かっていって、スペイン側のかなり奥のほうのビルバオという都市まで行った。国境を超えると、サンセバスチャンという都市があるのだがここには立ち寄らずにその先のゲルニカという町まで行って昼食にした。

ゲルニカはピカソの大作の舞台となった街で有名だが、このピカソの絵を大きな観光資源としている。絵自体はプラド美術館にあるのだが、ナチスに爆撃された記念館がある。

ゲルニカの街自体は小さな山間の町で、特に軍事的意味があったとも思われない。しかもスペイン自体は第2次世界大戦には参戦していなかったのでどうしてこの町が爆撃されたのか不思議に思った。町の博物館に入るとビデオなどをやっていたのだが、爆撃された様子と、戦争はやめましょうというメッセージは強く出ていたがどうして爆撃されたのかは結局わからなかった。

戦争で爆撃されたのは悲惨なことでピカソの絵がそのインパクトを強く伝えているのだが、爆撃の悲惨さを言うなら東京大空襲のほうがもっとすごかったのではないかという印象であった。東京の場合は家が木造だったので爆撃に続く火事が大変だったと思う。

ゲルニカの街で昼食を取ろうと何件かレストランをのぞいたのだがどこの店もいわゆるテーブルに座ってメニューを見て注文するようなタイプの店ではなく、マクドナルドのようにカウンターで買って自分で適当にテーブルに座るタイプだった。メニューはフランスパンのような固いパンにハムなどをはさんだサンドイッチとビールやワイン、コーラなどの飲み物である。どの店もメニューを含めて同じシステムだった。値段は安く、一人2.5ユーロくらいで済んだ。

写真はバスクの町の壁に描かれたピカソの絵の模写である