備忘録として

タイトルのまま

多謝

2015-04-18 11:51:57 | 中国

 

上の竹簡を同僚から還暦祝いにもらった。多謝多謝。諸葛亮孔明の子を戒める書、すなわち子への遺訓である。読み下し文は以下のとおり。

夫れ君子の行は、を以って身を修め、倹(けん=つつましい)を以って徳を養う
澹泊(たんぱく=無欲)に非ずんば以って志を明らかにする無し
(ねいせい=穏やか)に非ずんば以って遠きを致(きわ)むる無し
夫れ学は須(すべから)くなるべきなり、才は須く学ぶべきなり
学に非ずんば以って才を廣むるなし、に非ずんば以って学を成すなし
慆慢(とうまん=怠惰)なれば則ち精を研く能わず
険躁(けんそう=心がとげとげしい)なれば則ち性を治むる能わず
年、時と興(とも)に馳せ、意、日と興に去り、遂に枯落を成す
多く世に接せず、窮蘆(きゅうろ=)を悲しみ守るも、将復(はたまた)何ぞ及ばん 

平静に修養しなさい。無欲でなければ志を実現できない。穏やかでなければ道の達成は遠い。学問は静から才能は学ぶことで磨かれる。学問が成らなければ才能は発揮できない。平静でなければ学問は成らない。怠惰なら精進できないし心がとげとげしければ性格を制御できない。年をとるのは早く、日々意志はなくなり老いぼれる。世間と接触せず、貧乏暮らしを悲嘆しても取り返しがつかない。

”静”が4回出てくる。孔明は、若いうちから冷静に怠けず修養し学問をしろと子を諭す。”少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず”(朱子)である。学問が成らなければ才能を発揮できない。1度目の人生は”将復何及”となってしまったが、2度目の人生への戒めとしたい。再次多謝。


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