10/23~週は、米国を始め、世界的に株式市場が上昇した。日米決算が
本格化する中、NY市場、ダウ/ナスが堅調に推移。好決算が多く見られて、
企業業績が伸びており、北朝鮮情勢も警戒感一服した格好。
為替市場でリスクオンの円売り圧力がサポート。総選挙での自民大勝と日経
平均の記録的連騰で、ドル高も進行して日経平均は大きく上昇した。週末、
22000円台で終了した。
結局、日経平均は、週間で550円上昇(↑2.57%)して22008円でした。
さて、11月第1週(10/30~11/3)主なイベントと予定は、下記1.の通り。
明日からは、決算発表が第1ピークを迎える週で、これまで多くの企業が上方
修正を出しており、引き続き、期待感が高まる事になりそうである。
注目イベントは、日米とも金融政策決定会合と雇用統計。米利上げが12月
実施でさらに高まると、為替市場で円売りの余地がありそうだ。
また、本格化する18年3月期上期の決算発表で、通期予想の上方修正が相
次ぎ、外資の買いも継続することが想定されます。
大型株から相対的に出遅れている中・小型株への見直しに波及してくる様だと、
上値追いは十分あります。
リスク要因は、スペイン政府のカタルーニャ州へ制裁、北朝鮮問題など。
日経平均、11月第1週(10/30~11/3)レンジは21800円~22400円
程度を想定しています。
1.11月第1週(10/30~11/3)主なイベントと予定
10/30
日本 日銀金融政策決定会合(~10/31)
日本 大正薬HD、積水化、塩野義、特殊陶、TDK、JSR、京セラ、花王、日電硝、神戸鋼
オリックス、野村HD、JR西日本、任天堂、スタートトゥ、弁護士ドット 各決算
米 9月個人所得
米 9月個人支出
米 PCEデフレータ
10/31
日本 9月有効求人倍率
日本 9月完全失業率
日本 9月家計調査
日本 9月消費者物価指数
日本 日銀会合結果
日本 黒田日銀総裁、会見
日本 デンソー、豊田織機、アステラス薬、幼児活動研究会、ユナイテッド、セリア、
東ソー、三菱電、三菱重工、グリコ、キリンHD、富士フイ、ソニー 各決算
日本 Casa 新規上場
米 FOMC(~11/1)
米 10月消費者信頼感指数
米 8月S&Pケースシラー住宅価格
米 ファイザー、マスターカード、USスチール、AKスチール 各決算
米 国債償還 5年債(609億ドル)
7年債(295億ドル)
中国 10月製造業PMI
仏 BNPパリバ 決算
11/1
日本 エーザイ、三井化学、ローム、JT、武田、JFEHD、ホンダ、ANA、KDDI
IHI、MS-Japan 各決算
米 FOMC結果
米 10月ADP雇用者数
米 10月自動車販売
米 10月ISM製造業景況指数
米 クアルコム、アラガン、プルデンシャル、NYタイムズ、フェイスブック
メットライフ、シマンテック 各決算
11/2
日本 キッコーマン、三菱ケミHD、カカクコム、ヤマハ発、伊藤忠、丸紅、三井物
阪急阪神、アサヒ、サントリー、マツダ、スズキ、日テレHD、セガサミー 各決算
米 新規失業保険申請件数(~10/28までの週)
米 デュポン、メットライフ、ラルフローレン、ヤム・ブランズ、ラルフローレン
エイボン、アップル、スターバックス、AIG 各決算
米 アトランタ連銀総裁、講演
米 パウエルFRB理事、講演
英 中銀政策金利
英 中銀議事録
英 中銀四半期インフレ報告
蘭 INGグループ 決算
11/3
日本 文化の日祝日
日本 アップル「iPhoneX」発売
米 10月雇用統計
米 10月ISM非製造業景況指数
米 ミネアポリス連銀総裁、講演
仏 ソシエテ・ジェネラル 決算
11/5
日本 トランプ米大統領、来日(~11/7)
米 米国市場、夏時間終了
2.NY市場、為替/債券 各結果(10/27)
今日のNY為替市場、ユーロは前日に引続き下値模索が続いている
一方で、ドル円も戻り売り押された。朝方発表の第3四半期GDP
速報値が予想を上回ったことでドル円は一時114.45付近まで上昇し、
目先の上値レジスタンスとされている114.50水準に接近した。
GDPは個人消費も予想は上回ったものの、第2四半期が高い伸び
を示していたこともあり減速していた。主に在庫投資と純輸出が
寄与している。
ただ、その後トランプ大統領が次期FRB議長にパウエル氏指名に
傾いていると報じられたことをきっかけにドルの戻り売りが強まり、
米国債利回りの下げと伴にドル円も113.65付近まで下落。まさに、
パウエル・ターンといったところ。一時114円付近まで買い戻された
が、114円付近の売り圧力も強く113円台での推移が続いた。
パウエル氏は現在、FRB理事だが、市場では同氏のスタンスは
イエレン議長に近いと見られている。決してハト派ではないと思わ
れるが、対抗馬とされるテイラー氏に比べれば、ハト派に見られる
ようだ。一方、テイラー氏はルールに基いた金融政策決定を標榜し
ているが、同氏が提唱しているテイラー・ルールからすれば、政策
金利は既に2%を超えていなければならないとの見方もある。
そのような状況からパウエル氏が新議長であれば、ドルと米国債利
回りは下げの反応となるようだ。
なお、トランプ大統領は次期FRB議長指名を来週正式に発表する
と伝わっている。
ユーロは下値模索が続いており、ユーロドルは1.15台に一時下落し、
ユーロ円は131円台まで下げ幅を拡大した。前日のECB理事会後の
下げが続いており、これまで積み上げてきたユーロロングを解消する
動きが加速している。ユーロドルはきょうの動きで100日線を下
放れる展開となっており、心理的節目の1.15ちょうどを視野に入れる
動きが見られている。
前日のECBの決定は資産購入を現在の600億ユーロから300億
ユーロに減らし、期間は1月から9月までとした。決定自体は事前
予想が多かった内容でもありサプライズは小さい。ただ、ECBが
慎重姿勢を強調しており、「必要なら購入額や期間を変更する用意が
ある」との文言を温存し、更にドラギ総裁の会見でも「少なくとも、
9月までは続ける」との言及がユーロ売りを先導している。
もしかすると、それ自体も予想範囲内だったのかもしれないが、ドル
の地合いが強まっている局面でもあり、ユーロを売り易くしているの
かもしれない。
ポンドは上値が重い。ポンド円は148円台に瞬間下落する場面が見られた。
ただ、一時的な下げに留まっている。きょうの21日線は149.05付近に
きているが、その水準は維持された格好。
来週は英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されており、リーマン
ショック以来始めての利上げがほぼ確実視されている。足元のインフレ
が許容上限の3%に上昇していることが英中銀の利上げを後押しして
いるようだ。
しかし、ポンドは上昇の反応をあまり示していない。市場では今回の
利上げで当面政策金利は据え置かれるとの見方が広がっている。なか
には来年一杯据え置きとの見方まで出ているようだ。EU離脱交渉へ
の不透明感や、実体経済が期待したほど伸びないと指摘されている。
利上げを実施しても同時に公表される英中銀四半期インフレ報告や、
声明の内容次第ではポンドはネガティブは反応も警戒されている。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=398277
米国債利回り
2年債 1.592(-0.023)
10年債 2.414(-0.047)
30年債 2.925(-0.046)
期待インフレ率 1.894(+0.002)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、米10年債利回りは低下。朝方発表の第3四半期
GDP速報値が予想を上回ったことで利回りはプラス圏に上昇する場面
も見られたものの、トランプ大統領が次期FRB議長にパウエル氏指名
に傾いていると報じられたことをきっかけに下げ幅を拡大する動きとな
った。
GDPは個人消費も予想は上回ったものの、第2四半期が高い伸びを示
していたこともあり減速していた。主に在庫投資と純輸出が寄与していた。
きょうの債券市場は週末ということもあり利益確定の雰囲気が強かった
ようだ。
10年債は2.41%まで低下し、2年債は1.6%を下回っている。
2-10年債の利回り格差は82(前日84)。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=398276
3、NY株式市場 結果(10/27)
NY株式27日
ダウ平均 23434.19( +33.33 +0.14%)
S&P500 2581.07( +20.67 +0.81%)
ナスダック 6701.26(+144.49 +2.20%)
CME日経平均 22075 (大証比:+25 +0.11%)
今日のNY株式市場でダウ平均は続伸。取引開始前までに発表になった
IT・ハイテク株の決算が好調だったことから、きょうは底堅い展開と
なった。アップルの上昇も手伝ってナスダック指数は大幅高。
しかし、きょうのダウ平均は上値が重い印象。メルクとシェブロンが
決算を受けて大幅安となったことが圧迫している。ただ、全体的にこれ
まで発表されている決算は好調で米株式市場のムードは良好。
この日は第3四半期の米GDP速報値が発表され、市場の予想を上回っ
た。個人消費も予想は上回ったものの、第2四半期が高い伸びを示して
いたこともあり減速となった。主に在庫投資と純輸出が寄与。ただ、
それ自体の反応は限定的だった。
ダウ採用銘柄では決算を発表したインテルやマイクロソフトが大幅高と
なったほか、アップルも上昇。「アイフォーンX」の需要が拡大してい
ると公表したことが買いを膨らませている。原油相場が54ドル台を
うかがう動きを見せておりエクソンモービルも上昇した。一方、決算を
受けてメルクやシェブロンが大幅安となったほか、GEが相変わらず
下げ止まらず、20ドル台まで下げ幅を拡大している。
メルクは7-9月期の決算を発表しており、売上高こそ予想を下回った
ものの、1株利益は予想を上回っており、通期の1株利益の見通しも
上方修正された。ただ、主力薬の糖尿病治療薬「ジャヌビア」と関連薬
「ジャヌメット」が予想こそ上回ったものの需要が減速していることで
市場にはネガティブな印象が強まっている。
インテルは前日引け後に7-9月期の決算を発表し、予想を上回った
ことが好感されている。新製品の投入が売上高と利益を押し上げた。
10-12月期の見通しも予想を上回った。
ナスダックは2%超の大幅高。アマゾンが決算を受けて12%超大幅高
となっており1000ドル台を回復。前日引け後に7-9月期の決算を
発表しており1株利益が予想を大きく上回ったことが好感されている。
有料会員サービスのアマゾンプライムの加入者の増加が寄与した。その
ほか、インテルやアルファベット、マイクロソフトも決算を受けて大幅高。
一方、エクスペディアの決算を受けてプライスラインなど旅行関連が軟調。
百貨店株が軟調。大手百貨店のJCペニーが8-10月期や通期のガイ
ダンスを公表しており、1株利益を大幅に下方修正したことが業界全体
への懸念につながっている。
旅行サイトのエクスペディアが大幅安。7-9月期の決算を発表しており、
1株利益、売上高とも予想を下回った。
CVSヘルスとエトナが反落。前日はCVSヘルスがエトナと買収で協議
していると伝わり両銘柄とも上昇した。今日はアマゾンが数十の州で薬局
卸売業者のライセンスを受けたことが明らかとなったことが嫌気されてる。
市場からは、薬局が健康保険を買収した例は珍しい一歩になるかもしれな
いが、アマゾンの脅威が迫る中、エトナが買収に応じるか疑問との声も
聞かれる。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=398281
4.NY市場、原油先物12月限/金先物12月限 各結果
NY原油先物12月限(WTI)
1バレル=53.90(+1.26 +2.39%)
NY原油は続伸。前日のサウジアラビアのムハンマド皇太子の協調減産の
期限延長支持発言が引き続き好感されるなか、同じく前日の欧州中央銀行
(ECB)政策金利発表、ドラキ総裁の会見以降、この日の第3四半期の米GDP
速報値の発表までドル高に振れていた為替が、その後トランプ米大統領が
次期FRB議長にパウエル氏指名に傾いていると報じられたことで、急速に
ドル安に転じたことも好感された。またブレント原油期近が2015年7月以来
60ドル台に乗せたことが大々的に報じられたことも買い意欲を促した可能性
がある。直近の高値抜けで、テクニカル面からの買いも入り、上げ幅が大き
くなった。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=398273
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1271.80(+2.20 +0.17%)
金12月限は反発。欧州中央銀行(ECB)理事会後のドル高が続いたことや、
好調な米国内総生産(GDP)速報値を受けて6日以来の安値1263.8ドルを
付けた。ただその後はスペインのカタルーニャ州の独立宣言をきっかけに
安値拾いの買いなどが入ってプラスサイドに転じた。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=398268
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