11/21週は、欧州市場の不透明感が強調された1週間でした。
週明け、イタリアに続きスペインでも野党が圧勝し、政権交代が確実と
なりました。
欧州債務不安が、欧州各国の経済停滞に拍車をかける懸念や政治に
対する失望から欧州各国の政権交代が伝播した格好です。
また、ドイツ国債の入札が低調だったことが、不安を助長し、欧州株安/
ユーロ安の動きとなりました。この流れは世界を駆け巡りました。
NY株式市場も、欧州危機の影響を受け、軟調な動きとなり、東京市場に
悪影響を与えました。
結局、日経平均は1週間で約215円下落(↓2.57%)し8160円の
終値となりました。
11月最終週(11/28~12/2)の主なイベントと予定は下記1.の
通りです。
11/E~12/Bにかけ、米国では、ADR雇用統計や雇用統計など、
経済指標が目白押しです。またクリスマス商戦の状況や小売売上高の
動向が注目されます。
日経平均は、欧州債務危機や欧米市場の株安を、増幅して受けており、
下値模索の展開ですが、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)を
診ても、売られ過ぎの状況です。
特に、PBRは、1倍割れがゴロゴロしており、これ以上売り込まれたら
買収の対象になる銘柄も散見される状況です。
下値模索とはいえ、ここからの下げは限定的であると思われ、売られ過ぎ
銘柄の優良株の仕込み時(分散仕込み)かもしれません。
11月最終週の日経平均レンジは、8050円~8450円程度を想定して
います。
1.11月最終週(11/28~12/2)主なイベントと予定
11/28
日本 白川日銀総裁、講演
米 10月新築住宅販売件数
独 12月GFK消費者信頼感調査
仏 フランス短期国債入札
ベ べルギー国債入札
EU ファンロンパイEU大統領、オバマ米大統領と会談
世 COP17(国連気候変動枠組第17回会議(~12/9)
11/29
日本 10月失業率/有効求人倍率
日本 10月家計調査/消費支出
日本 ベルグアース新規上場
米 9月S&Pケースシラー住宅価格
米 11月消費者信頼感指数
米 イエレンFRB副議長、講演
米 ロックハート・アトランタ連銀総裁、講演
米 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁、講演
伊 イタリア国債入札
ベ べルギー短期国債入札
EU ユーロ圏財務相会合
11/30
日本 10月鉱工業生産
日本 10月自動車生産台数
日本 10月住宅着工戸数
日本 日本駐、菱洋エレク、アインファーマ等 各決算
米 11月ADP雇用者数
米 10月中古住宅販売成約指数
米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁、講演
米 国債償還 2年債(453億ドル)
5年債(170億ドル)
ブ ブラジル中銀政策金利発表
英 11月GFK消費者信頼感調査
独 11月失業率・失業者数
EU 10月ユーロ圏失業率
EU ドラギECB総裁、講演
EU 財務相理事会
12/1
日本 11月新車販売台数
日本 伊藤園、ザッパラス、アルチザ、総合臨床 等決算
日本 電力各社LED街路灯に新料金導入
日本 プロ野球オーナー会議(DeNA認定)
米 新規失業保険申請件数(~11/26迄の週)
米 11月ISM製造業景況指数
米 11月新車販売台数
米 ロックハート・アトランタ連銀総裁、講演
米 ブラード・セントルイス連銀総裁、講演
中国 11月製造業PMI
印 10月インド貿易収支
ス スペイン国債入札
フ フランス国債入札
EU ドラギECB総裁、講演
EU ファンロンパイEU大統領、講演
世 WTO(世界貿易機関)一般理事会(~12/2)
12/2
日本 東栄住宅、クックパッド、野田スクリーン、ラクーン等 決算
米 11月雇用統計
加 11月雇用統計
ブ 10月ブラジル鉱工業生産
EU 10月ユーロ圏生産者物価指数
2.NY市場、為替/債券 各結果(11/25)
25日のNY市場、序盤はユーロや資源国通貨に買い戻しが入ったものの、
後半になってその上げを帳消しにしており、往って来いの動きとなった。
きょうは感謝祭明けの金曜日で、この日を境にクリスマス商戦がスタート、
最も消費が活発になる日だが、ウォルマートが開店時間を繰り上げるなど
前年より過熱しているのではとの見方もあり期待感が強まった。
米株の上昇と伴にユーロや資源国通貨も上昇したが、ギリシャが民間債権
保有者に対して想定以上のヘアカットを求めているとの観測や、S&Pによる
ベルギーの格下げも戻り売りを誘っい、結局、この日の安値圏に落ち込んで
いる。
ユーロドルはロンドン時間に1.32台前半まで下落しNY時間に入って来たが、
一時1.3300付近まで上昇。その後、1.32台前半に戻す動きとなった。
一方、ドル円は77円台後半まで上昇。テクニカル的には21日線の突破の
動きで、トレンド好転の期待も高まるが、きょうは感謝祭明けの取引と
いうこともあり、市場が閑散な中での上昇。一部には底固めしつつあるとの
見方も出ているようだが、欧州債務問題に対する懸念のドル買いによる上昇
ということもあり、信頼度は低い可能性も否めず、上値にはまだ慎重になり
たいところ。
きょうはスイス売りが目立っていた。スイス中銀による介入かどうかは不明
だが、一部ではスイス中銀が現在とっているユーロスイスの1.20以上への
誘導を1.25以上に引き上げるのではとの噂も流れていた模様。真偽は不明。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=130587
米国債利回り
2年債 0.274(+0.012)
10年債 1.964(+0.080)
30年債 2.919(+0.085)
期待インフレ率 1.943(+0.033)
*期待インフレ率は10年債で算出
25日のNY債券市場、利回りは上昇。ドイツ国債のみならず、英国債利回り
も上昇する中、米国債も売りが優勢となり利回りは上昇している。感謝祭の
翌日で短縮取引の中、米国債券市場は欧州債務懸念の飛び火が警戒された。
10年債は1.96%、30年債は2.92%まで上昇している。
2-10年債の利回り格差は+169(前日+162)に拡大している。
きょうは感謝祭明けで、現地時間の午後2時(日本時間午前4時)に終了。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=130584
3.NY株式市場 結果(11/25)
NY株式25日
ダウ平均 11231.94(-25.61 -0.23%)
S&P500 1158.67( -3.12 -0.27%)
ナスダック 2441.51(-18.57 -0.75%)
CME日経平均 8130 (大証比:-50 -0.61%)
出来高(億株)
NYSE 4.42
ナスダック 7.40
25日のNY株式市場、序盤は値ごろ感からの買い戻しが先行した。きょうは
感謝祭明けの金曜日で、この日を境にクリスマス商戦がスタートし、最も消費
が活発になる日だが、ウォルマートが開店時間を繰り上げるなど前年より過熱
しているのではとの見方もあり期待感が強まった。
ダウ平均は一時100ドル超上昇する場面が見られたものの、その後、急速に伸び
悩む。ギリシャが民間債権保有者に対して想定以上のヘアカットを求めている
との観測や、S&Pによるベルギーの格下げも戻り売りを誘った。
エネルギー株が下げを先導し、買戻しが強まっていた金融株も伸び悩む動きと
なっている。
ダウ採用銘柄ではシェブロンやエクソンモービルが下落し、HP、キャタピラー
も軟調。バンカメやJPモルガンは上昇したものの小高く終わった。
ウォルマートは底堅く推移。
ナスダックも続落。アップル、グーグル、アマゾンなど主力株は下落。
きょうは感謝祭明けで、現地時間の午後1時(日本時間午前3時)に終了。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=130577
4.NY市場、原油先物1月限、金先物1月限 各結果(11/25)
NY原油先物1月限(WTI)
1バレル=96.77(+0.60 +0.62%)
25日のNY原油先物相場は反発。イランの緊張もある中、米クリスマス商戦
への期待感も出て買い戻しが優勢となった。ただ、欧州債務問題に対する懸念
が根強く、中盤には下げに転じる場面も見られている。1月限は一時97ドル台に
上昇。
この日は感謝祭明けで短縮取引。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=130579
NY金先物2月限(COMEX)
1オンス=1688.50(-10.30 -0.61%)
25日のNY金先物相場は続落。米クリスマス商戦への期待感も出て、序盤は
買い戻しが優勢となったものの、結局、欧州債務問題に対する懸念が根強く
戻り売りに押されている。中心限月は2月限に変更し、一時1675ドルまで下落。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=130580
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