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五省、日々の向上を目指して

2015-09-05 11:38:25 | 日本社会
日々の生活の上で、個人でも企業でも、より発展、充実等する為には、如何しても日々の反省等々が必要だと思います。では具体的な方法は?
戦前、中、その日の行い等を反省等々する五省(ごせい)文がありました、精査して見ると、これは今日からでも即実施できそうです。

五省(ごせい)とは・・・
旧日本海軍の士官養成機関であった広島県江田島の海軍兵学校(現在は海上自衛隊幹部候補生学校)で、教育、しつけの一環として、生徒がその日の行ないを反省するために、自らへ発していた、問いかけ五の文です。考案者は当時兵学校校長であった松下元(まつした・はじめ)少将だそうです。

1970年ごろ、米第7艦隊司令官だったウィリアム・T・マック中将(後のアナポリス海軍兵学校の校長)が江田島を見学し、海上自衛隊第1術科学校及び海上自衛隊幹部候補生学校で受け継がれていた海軍兵学校の五省に感銘を受け、英訳を募集したそうです。

何人か応募した中で、古語を使った松井康矩氏(海兵第76期、フルブライト留学第1期生・・・フルブライト・プログラム「Fulbright Program」は、アメリカ合衆国の学者、教育者、大学院生、研究者、各種専門家を対象とした国際交換プログラム、および奨学金制度「フルブライト奨学金, Fulbright Fellowships and Fulbright Scholarships」の総称で、1946年に当時のアメリカ合衆国上院議員、J・ウィリアム・フルブライトによって「世界各国の相互理解を高める目的」に発案、設立されたと言われています。)の英訳が採用され、松井氏は賞金1,000ドルを獲得したそうです。

以後、米国アナポリス海軍兵学校の教材として使用することになり、英訳の版権はアメリカ海軍が保有してるそうです。

米海軍の公式文書によると、この英訳文の版権はアメリカ海軍省に帰属、英訳文を1976年のアメリカ建国200年祭にあたり、国防省の機関紙 デフェンス誌上に発表すると同時に、アナポリス海軍兵学校の教材として使用すると書かれていると言われています。
現在でも同校の史料館や講堂、学生集会所にこの英訳が掲げられているそうです。


五省(The Five Reflections)

一、至誠に悖る勿かりしか
(ひとつ、しせいにもとる、なかりしか・・・真心に反する点はなかったか)
(Hast thou not gone against sincerity?・・・Have you compromised your sincerity?)

一、言行に恥づる勿かりしか
(ひとつ、げんこうにはづる、なかりしか・・・発言や行いに恥ずべき点はなかったか)
(Hast thou not felt ashamed of thy words and deeds?・・・Have you spoken or acted shamefully?)

一、気力に缺くる勿かりしか
(ひとつ、きりょくにかくる、なかりしか・・・精神力は十分であったか)
(Hast thou not lacked vigour?・・・Have you been lacking in spiritual vigor?)

一、努力に憾み勿かりしか
(ひとつ、どりょくにうらみ、なかりしか・・・十分に努力したか)
(Hast thou exerted all possible efforts?・・・Have you regret the level of your effort?)

一、不精に亘る勿かりしか
(ひとつ、ぶしょうにわたる、なかりしか・・・最後まで十分に取り組んだか)
(Hast thou not become slothful?・・・Have you lapsed into laziness?)

過去、日本の海軍兵学校では、夜間、自習止め5分前のラッパが鳴り響くと、生徒は素早く書物を机の中に収めて、粛然と姿勢を正し、その日の当番生徒が、五省の各項目に問い掛け、その他の生徒は瞑目し、心の中でその問いに答えながらその日一日の自分の行動について自省自戒していたと言われています。
現在でも、海上自衛隊第1術科学校及び海上自衛隊幹部候補生学校の学生たちが、旧海軍時代の伝統を受け継ぎ、兵学校時代と変わらぬスタイルで、毎晩自習終了時刻の5分前になると、五省の唱和により自分を顧みて、日々の修養に励んでいると言われています。

五省は現代日常社会においても活用出来る、自身を律するための富んだ内容と言えます。

会社等でも社是、社訓として利用している、神戸市の吉岡興業株式会社(生産技術代行商社)、株式会社デジタルインフォメーションテクノロジー等々多くの国内企業は社是、社訓として企業の発展に活用され成果を上げていると言われています。

我々も日々の生活の中でも、今日からでも活用できそうですね、個人、企業でも・・・

ウィキペデア、ネット等々の資料を参考にしています。
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