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梅雨真っ盛り、木々の緑が鮮やかです。

2024-06-20 17:15:27 | 日本社会

梅雨真っ盛り、木々の緑が鮮やかです。情報難民大国・日本で報道されない記事、動画等を紹介します・

 

 ブライアン・バーレティック氏(元米国海兵隊員)はバンコクを拠点の地政学研究者、作家

オンライン誌New Eastern Outlookの執筆者です。

 

記事原文 ⇩

「ウクライナに流入する、数十億ドルの兵器という神話の裏」

2024年6月13日
ブライアン・バーレティック
New Eastern Outlook

Behind the Myth of “Billions in Arms” Flowing into Ukraine

Behind the Myth of “Billions in Arms” Flowing into Ukraine

The Ukrainian conflict and the myth of billions of arms shipments. In fact, what volumes of weapons are coming to Ukraine, and how does...

New Eastern Outlook

 


 2024年6月8日のブルームバーグ記事「プーチン大統領、ウクライナで打開策を講じる時間がなくなりつつある」で、ウクライナで進行中の紛争に関しキーウに有利な楽観的予想が示されました。

 ハリコフで新たに開かれた前線を含む戦線に沿ってロシアは「限定的前進」を遂げており、ウクライナに「数十億ドルの兵器が流入し始め」ているため、ウクライナ軍は「反撃」する機会を与えられるだろうと記事は主張しています。ブルームバーグが引用する「数十億ドルの兵器」とは、アメリカ議会での予算承認が何カ月も遅れた後、アメリカ軍事援助が再開されたことを指しています。しかし予算が遅れる前からアメリカのウクライナへの兵器移転の影響が弱まっていたことを想起し、これらパッケージの実際の量とロシアの軍事生産量を詳しく見ると全く異なる話が浮かび上がってきます。アメリカの兵器の新たな流入がロシアの軍事的優位性を損なっているとブルームバーグは主張しています。しかし、これは全く事実ではありません。

 弾薬

 アメリカの最新兵器パッケージには、他の品目とともに、切実に必要とされていた155mm砲弾や自慢のジャベリン・ミサイルを含む対戦車兵器が含まれていました。国防総省公式報道発表には、これら兵器や弾薬の数量は記載されていませんでした。アメリカとヨーロッパの砲弾生産量がロシアの数分の一と少ないことは良く知られています。2024年5月のビジネスインサイダー記事によると、今年のロシア砲弾生産数は450万発であるのに対し、アメリカとヨーロッパを合わせた量はわずか130万発です。

 2024年6月7日のブルームバーグ記事「アメリカの戦争機械は基本的な砲兵を十分な速さで製造できない」によると、欧米諸国の砲弾生産がロシアの生産数に匹敵、あるいはそれを上回るほど大幅に増加するという見通しは非現実的です。限られた材料投入量、訓練を受けた人材の不足、砲弾自体とその様々な個別部品両方を生産する物理的生産拠点を大幅に拡大する必要性や、これら各要素を拡大するための継続的資金調達の必要性など様々な要因がブルームバーグ記事で言及されています。これら全てに時間がかかります。

 記事によると、2025年までにアメリカは155mm砲弾を月間最大6万8000発生産する必要があると言われています。たとえ欧州がこの生産数に匹敵したとしても、それはウクライナの1日6000発の発射速度を達成するための月間必要量の3分の2にしか相当せず、それでもロシアの1日発射数に遠く及ばず、ウクライナは不利な立場に立たされることになります。ウクライナが切実に必要としている、より高度な兵器に比べれば砲弾生産は比較的簡単です。これにはジャベリン・ミサイルのような対装甲兵器も含まれます。

 ジャベリン対戦車ミサイル

 かつては欧米メディア全体が形勢を一変させると称賛したジャベリンだが、今や見出しにもほとんど登場せず、記事の奥深く埋もれてしまうことさえあります。アメリカ政府と軍需産業が出資する戦略国際問題研究所(CSIS)によると、ロシア特別軍事作戦(SMO)初期段階で、数千発のミサイルがウクライナに引き渡され2022年後半時点で、その数はアメリカ総保有数の約3分の1にあたる7,000発に上ります。以来ジャベリン・ミサイルを生産するロッキード・マーティンは2024年の報告で生産を最大15%拡大し、月間約200発、年間最大2,400発のミサイルを生産すると主張しています。

 2,400発のミサイルは、毎年全てウクライナに送られるわけではありません。ミサイルと、それを発射する少数のコマンド発射装置(CLU)は、アメリカや他のNATO加盟国や世界中のロッキード社顧客に必要とされています。しかし、2,400発のミサイル全てが毎年ウクライナに送られると仮定し、アメリカの備蓄が危機的レベルにあるため、ウクライナに毎月の生産量から選ばれたジャベリンが送られると仮定しましょう。これは、毎月200台のロシア戦車が損傷または破壊され、年間で2,400台になることを意味するでしょうか。米軍の研究によると訓練を受けた米兵でさえ、ジャベリン、TOW、AT-4システムを使用した場合の命中率は19%です。これらは全て、特別軍事作戦中にアメリカがウクライナに送ったものです。

 たとえウクライナが月200発のミサイルを受け取り、それをロシア装甲車両に発射したとしても、命中するのは月に38発程度に過ぎないことを意味します。その38発中、重大な損害や完全な破壊につながるものは更に少ないようです。これら過度に楽観的な数字を、ロシアの戦車や他の装甲車両生産と比較すると状況がより明確になります。

 ロシアの軍事生産について論じた2024年3月のCNN記事によると、ロシアは月に最大125台の戦車を生産していると認めています。他の西側情報筋によると、ロシアは月に最大250台の装甲車両も生産しており、合計月に375台の装甲車両を生産していると言われています。アメリカが毎月生産するジャベリン・ミサイルを全てウクライナに直接送ったとしても、ウクライナができる攻撃は38発であるのと比較して下さい。それを破壊すべくジャベリン・ミサイルをアメリカが生産する量より遙かに多くの装甲車両をロシアは生産しています。欧米諸国で生産される他の対装甲兵器(例えば、年間1,000発のTOWミサイルを生産)についても同様、いずれも備蓄枯渇と月間生産率低下に直面しています。

 ウクライナに送られるジャベリン・ミサイルや他の兵器の数は、実際は月間総生産数より遙かに少ないことを考慮するとアメリカ等の軍事支援の実際の規模と、現在ウクライナに流入している「数十億ドルの兵器」が、ロシア軍が既存の戦線に沿って圧力を強め続けるだけでなく、全く新しい戦線を開き、ウクライナに更に広範な戦略的ジレンマをもたらし、既に不足している要員や装備や弾薬を更に悪化させる中、ロシア軍の進撃を遅らせるどころか阻止するウクライナ能力に大きな変化をもたらさないことがわかり始めています。

 空虚な言辞

 ブルームバーグがプーチンは時間切れという記事をアメリカの戦争機械は基本的な大砲を十分な速さで製造できないという記事で、その価値を低めたにもかかわらず、ウクライナに有利な方向に流れが変わりつつあると読者を説得しようとする同紙や他の欧米メディアによる試みは、紛争の方向転換を図るウクライナの2023年の反撃を売り込むため使われたのと同じ空虚な言辞の繰り返しです。

 現実には、2023年のウクライナ軍事作戦はロシア軍によって完敗、ロシア軍はウクライナの人員や装備や弾薬備蓄を壊滅させただけでなく、その過程で自らの数量や能力を強化することに成功しました。最近ハリコフで失った領土を取り戻そうとするウクライナの試みは、2022年と2023年の攻勢と同じ成果のない結果に終わるでしょう。かけがえのない訓練された人員や装備で確実に多大な犠牲を払うだろうが、実際に領土を奪取できる可能性は疑わしいようです。

 ウクライナ全土で戦闘の潮目が変わると予感させる今日の欧米諸国の見出しは、領土や人命や将来にわたる経済見通しの点でウクライナに莫大で消えない犠牲を強いる、勝ち目のない紛争でウクライナが戦い続けるよう促す今やお馴染みの繰り返しです。しかし、これまで何度も指摘されてきた通り、勝ち目のない代理戦争にウクライナを巻き込むことは、2019年にランド研究所論文「ロシアに手を広げさせる:有利な条件での競争」Extending Russia: Competing from Advantageous Groundで早くも表明されたアメリカの狙いであり、そこでは以下のように述べられていました。

 強力な軍事支援を含むウクライナに対するアメリカ支援の拡大は、ドンバス地域を掌握するためにロシアが払う犠牲(血と資産の両方)を増大させる可能性が高いはずです。分離主義者に対するロシアの更なる支援やロシア軍増派が必要になる可能性が高いはずで、支出増大や装備損失やロシア人死傷者の増加につながります。後者は、ソ連がアフガニスタンに侵攻した時のように、国内でかなり物議を醸すことになりかねないと思います。

 だがこう警告していました。

 このような動きはウクライナとアメリカの威信と信用に膨大な代償をもたらしかねないでしょう。これによって、ウクライナ人死傷者や領土喪失や難民流出が不釣り合いに大きくなる可能性があります。ウクライナにとって不利な和平に至る可能性さえあります。2019年当時でさえ、アメリカが支援する対ロシア代理戦争でウクライナは勝てないはずだとアメリカ政策立案者連中は明らかに認識していました。本当の狙いはロシア勝利の代償を高くして、ロシア経済を弱体化させ、ロシア社会を分裂させ、最終的にソ連のような崩壊を引き起こすことでした。このような代理戦争でウクライナが破滅するというランド研究所の予想は明らかに現実のものとなったが、この政策で想定された恩恵はまだ現れておらず、この時点では妥当性すらないように思えます。

 ウクライナが間もなく幸運に恵まれるという欧米諸国の言説は進行中の紛争の本当の分析に基づくものではなく、むしろ戦い続ければ災難が待ち受けていると警告する実際の分析にもかかわらず、戦い続けるようウクライナを促すことを狙ったプロパガンダです。この過程が一体どこまで進行し、アメリカとお仲間連中がウクライナをもはや戦場に追いやらず、代わりに交渉の席に着かせるようになるのかは時が経てばわかるだろう。その間、ウクライナに流入する数十億ドルの兵器は、これまでと同じ影響を及ぼし続け不釣り合いに大規模なウクライナ人死傷者、領土喪失、難民流入を確実にし、最終的にウクライナを不利な平和へと導くことになるでしょう。

 

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 プーチン大統領をはじめ、ロシア国民(80%位)の多くはキリスト・ロシア正教徒と言われ、今日のロシアの心と言われ、夫々の国家、歴史、文化、民族、家族を尊重する源となっているようです。

 

 

 

 

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