極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

I am grateful that I can freely write my daily thoughts

イスラムの人達と日本

2017-12-01 19:29:50 | 戦後

以下文は、「イスラムの人はなぜ日本を尊敬するのか」・宮田律著 新潮社(2013/9/14)、ウィキペディア、日経トレンディー等々を参考にしています。味不明文等が多々あると思いますので雑文とします。

イスラム教信者であるムスリムは現在、世界に約16億人いると言われています。世界の人口の4分の1で、約10億人がアジアに居住、インドネシアが一番多く2億2600万人、パキスタン、インド、バングラデシュに1億数千人、中国、マレーシア、フィリピンにも多くのムスリムが居住しています。ムスリム人口は20130年には全世界の30%に達するのではとの見方もあり、欧米では価値観等が違うため大変な脅威と捉えているようです。欧米の価値観を共有する日本とイスラムの人たちは通じ合うところが多いと思います。しかし、世界で厄介ごとを起こしている一部にイスラム教徒がいることは否定できないと思います。

何故、イスラム過激派が存在するのか・・・

 

欧米の自由、人権、民主主義等の近代的価値観、対しイスラムの価値観は男女が仲良く、一緒になることが人生の喜びであり、人生の中心は家族と捉えていると思います。現世界はグローバル化(NWO)に向かっているいる現実、イスラム社会は受け入れないでしょう。

一般論の一側面としては、厳格なムスリムであればあるほどイスラム共同体が持つ平等感、正義感を強く感じていると言われています。欧米社会システムの影響で貧富の格差が広がりつつある現実の社会経済的矛盾と政治腐敗に対しての失望により、イスラムの原点に戻る運動(イスラム原理主義)に傾倒していると言われています。

イスラムの原点(理想社会)に立ち返れば、現実と間にずれが生じます。そのズレがイスラム原理主義が生じる一因となっているとも言われ、その手段として暴力を用いるイスラム過激派が存続と言う構図が出来ると思います。やはり現実世界の欧米の価値観等もイスラムの人達も理解、認めることは必要だと思います。欧米もイスラム教徒も互いに、より深い本質を知ることは重要だと思います。

 

日本国内のムスリム人口は10万人程度と言われていますが、増加傾向にあるようです。欧米に対しては敵意を示すイスラム教徒は多いようですが、同じ価値観を共有する同盟国の日本に対しては対応が全く違います。

日本は本当にイスラムの人達に尊敬されているという事実、文献等を読むとイスラムの人達から見れば日本は理想的社会に近いと思われているようです。

日本人の礼儀正しさ、義理、人情といった古来からの美風でもある武士道等々が残っており関心と共感が持たれているかなと思います。 

特に、白人欧米の植民地主義に屈せず独立を守った日本、皇室の伝統、差別しないイスラムへの対応等、良好な対日感を今後どのように生かすかを著書、「イスラムの人はなぜ日本を尊敬するのか」は記しているように思います。

 

イスラム教は、預言者ムハマンド(紀元前570年~632年)によって確立された一神(アッラー)教です。イスラム教は7世紀頃から、商人等によって中東、北アフリカ、アジア布教され、今でも信者を増やし続けています。イスラムはユダヤ教やキリスト教と同じ流れを汲み、それら宗教と同じ唯一の神を奉じる宗教です。
イスラムは殺人を厳しく禁じています。
宗教や社会の改革運動で、ウンマ(イスラム共同体)は、道徳的な社会秩序を構築しなくてはならない。ムスリムはアッラーの僕、「五行」(信仰、告白、礼拝、断食、巡礼)を厳しく守っています。イスラム世界は、政教一致で、世俗の生活も神の支配下にあると考えていると思います。

イスラム教は、相互扶助を教える宗教だと言われています。親族の中に困った者がいれば、親族全体で面倒をみたり、助けたりします。喜捨の精神で地域のコミュニティ全体で救いの手を差し伸べる、助け合いがイスラムの根幹であると言われています。人種差別はイスラム世界では

 

歴史的には15世紀、現在のトルコの都市イスタンブールにオスマン帝国が生まれました。17世紀の最大地域は、東西はアゼルバイジャンからモロッコに至り、南北はイエメンからウクライナ、ハンガリー、チェコスロヴァキアに至る広大な領域です。19世紀以降、イスラム世界はヨーロッパの帝国主義に侵略されました。オスマン帝国にもイギリス、フランス、ロシア諸国が進出し、帝国は弱体化しました。アラブ地域はイギリス、フランスの帝国主義勢力に分割支配されてしまいました。

現在のアラブ・イスラム世界ではアルジャ・ジーラ(アラビア語でアラビア半島等の意味)の言葉、紋章(葉っぱを立てたような紋章)が新聞、メデイア等ではよく目につきます。このアルジャ・ジーラの言葉、紋章は、再びアラブ・イスラム圏から国境が無くなり統一したアラブ・イスラム圏再来の願いが込められているとも言われています。

中東地域では欧米等支配が強化される一方で、アジアでは有色人種国日本がロシアとの戦争で勝利・・・イスラム世界からは一斉に称賛の声が上がりました。日本は世界中でヨーロッパ帝国主義に抵抗する国々にとって希望、勇気の光となりました。この称賛を忘れないためトルコのイスタンブールには、「乃木通り」、「東郷通り」があります。

トルコ・オスマン帝国の弱体化の一因は、北から進出してきたロシアでした。両国の戦争でオスマン帝国は惨敗、オスマン帝国は長年ロシア帝国主義の進出に苦しめられ、多くのトルコ人はロシアに怨念を抱いていました。そのロシアに、日本が勝利した、日露戦争ことで、日本を称賛する感情が沸騰しました。トルコ人は日本人に対し、強い親愛の情を持ったと言われています。トルコでは、「トーゴー」「ノギ」「ジャポン」という名前を子どもにつける人までいたと言われています。

ムスタファー・カーミメル(1874~1908)は、エジプトの民族主義者です。著書「昇る太陽」の中で、日本の歴史こそ、東洋の諸国に最も有益な教訓を与えてくれるものと信じると書いています。

エジプトの詩人・ハーフェズ・イブラホヒーム(1872-1932)は、日露戦争の従軍看護婦のことを称賛し、「日本の乙女」(長文の詩)に載せています。今でも学校で子供達にこれらの事実が語られていると言われています。

ロンドン亡命を終えてスエズ運河を通過中の孫文は、あなたは日本人かと尋ねられた。中国人だと答えると、中国は日本に近い。日本がロシアに勝ったことを我が事のように喜んでいると、日本人に伝えてくれと頼まれたそうです。

 

サウジアラビアのテレビ番組「ハワーティル」は、日本の文化や日本人の生活様式をアラブ世界に紹介する番組でした。ハワーティルとはアラビア語で「改善」という意味で、2009年の8月~9月にかけてのラマダーン期間中に放映され記録的な視聴率を上げました。放映で日本へのサウジアラビア人観光客が増加したと言われています。
番組では日本の小学生たちが放課後、教室を掃除する光景を紹介したところ、大きな反響を呼び、サウジアラビアの一部の学校では教室の掃除を生徒たちで行うようになったと言われています。
サウジアラビアと日本で、路上に財布を置いておいたらどうなるか、隠し撮りの実験が行われました。サウジアラビアでは通行人が財布を見つけると、お金だけとって去ってしまいました。一方、日本の通行人は財布を拾い、交番に届けました。この番組を見たUAEAのムハンマド・エル・ターイブさんは、「2030年のイスラム世界を決めるのは若者である。日本人は古い伝統、習慣を維持しながら、急速な経済発展を実現しています。我々は日本を教訓にしなければならないと語っています。

「ハワーティル」では、アル・シュガイリーさんが日本人の道徳性と経済発展の秘訣を結びつけ視聴者に紹介していました。日本人の礼儀正しさはイスラムの原理と共通するものと見ているようです。
アラブ世界に住むたくさんのブロガー、思想家、作家、聖職者等はこの番組を見て様々な感想を寄せています。中東・北アフリカは日本に感謝するというウェブページを運営するサウジアラビアの女性ブロガー、「サミーヤ」は、私たちの第一歩は誤ったものを認めて修正することです。それを「ハワーティル」が教えてくれましたと書いていたそうです。

 

ワファと名乗る一般チュニジアの女性は、日本とアラブ世界を比較して、日本人の清潔、規律正しさ、迅速な行動、互いの尊重、年長者への敬い、自尊心、環境保全、モラルなどを絶賛しています。イスラムの人々が日本人を評価するのは、彼らが理想とする心意気や感情を日本人がそなえているからです。

欧米の個人主義にはない人情やウエットな人間関係と面倒見の良さです。日本人の多くは欧米、イスラムの価値観、文化等を尊敬しています。世界の未来を考えた場合、イスラムの人達も欧米の価値観、文化等を理解することは必要だと思います。

 

2000年10月に来日したイランのハタミ大統領は、「言葉に絶対の信を置く西洋に対し、日本の禅やイランのイスラム神秘主義は、沈黙から多様な示唆と寓意を汲み取ろうとします。相手の言うことに耳を傾け、相手の立場を重んじるのが東洋とアジアの風土的特性です。禅とイスラムには、底流において相通ずる精神と思想が流れていますと記念講演をしました。

1951年、イラン内でイギリスが操業していた石油施設をイランが自国益の為に国有化しました。アングロ・イラニアン石油会社や国際的な石油企業(メジャー:資本力と政治力で石油の探鉱、生産、運輸、精製、販売まで全段階を垂直統合で行い、シェアの大部分を寡占する石油系大企業複合体)はイラン原油を国際市場から排除しました。その石油を日本の出光が積み出し、救世主と言われました。

この歴史事実は2016年12月10日、「海賊と言われて男」として映画化されました。永遠の0の原作者・百田尚樹が手がけた400万部超えの大ベストセラー小説を基に、戦後の日本に大きな勇気と希望を与える大事業を成し遂げたひとりの男の実話を映し出しています。

過去、日本はアメリカとは異なる独自の対イラン政策をとってきました。イランには、その日本に対する親近感があります。2000年10月にハタミ大統領来日したときにアザデガン油田の優先交渉権が日本に与えられ背景です。日本がアメリカの対イラン封じ込めに必ずしも同調しないことか、イラン政府の日本に対する信頼となっていました。

ジャナドリヤ祭は、サウジアラビアで年1回行われているそうです。この国最大の文化祭で、日本のマンガやアニメを紹介されているようです。サウジアラビアやヨルダンの若者たちは、「ナルト」、「ワンピース」、「BLEACH」、「銀魂に夢中になっていたようです。日本のマンガには、アメリカなどのスーパーヒーローがいません。主人公に親近感を持つことができます。容易に感情移入ができると言われています。特に1990年代、イランでは、「おしん」のテレビ視聴率は80%を超えています。イラン人は日本人を見て、更に親近感を持ったそうです。

イラク戦争の際、自衛隊は人道復興支援のためイラク南部の都市サマーワを中心に活動して2006年7月に撤収しました。現地誌サマーワ新聞は、自衛隊員のことを高い倫理を保持した人々と形容しています・・・他国の人々を尊重し、他国民家庭や職業に敬意を払う立派な文明を伝統をもっていると、心から絶賛したと言われています。残念ながらこれらの事実は日本国内での報道はほとんどありませんでした。

 

今後、日本とイスラムの関わりは更に増すでしょう。日本を心から尊敬していると言われるイスラムの人達、いい面ばかりでなく現実に、昨今は過去、テロ関与者に接触の疑いがあるイスラムの人が日本国内には数千人いるとも言われています。

 

日本を心から尊敬していると言われるイスラムの人達、日本は欧米の価値観を共有していますが更に武士道、大和心があり、これがイスラムの人達に尊敬される所以かと思います。今後、日本国内のイスラムの問題点も多々出ると思いますが、日本は更なるイスラムと良好な関係を築くかは私達一人々にかかっていると思います。

 

この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 海外から見た日本の有名人 | トップ | 歴史は勝者が作るか・・・ナ... »
最新の画像もっと見る

戦後」カテゴリの最新記事