極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

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米国の形を変えた世界理想像

2019-08-16 12:12:17 | 日記

日本が米国との戦いに突入しなければならなかった理由を私達に判り易く記した書の一つが、“フランクリン ・ルーズベルトに書を宛てる”海軍・市丸利之助中将の書だと思います。戦後、この書は封印されたような状態だと思います。現在も日本を侵略国等と報道するメディア等々ではこの書はご法度のようです、日本は侵略国ではありません。以下文は主にウィキペディア等々を参考に記しています。

 

硫黄島での戦いは日米戦史に残る壮絶な戦いで、米軍の死傷者数が日本軍を上回った戦いで、昭和20年2月19日の米軍上陸~3月26日の日本軍玉砕まで繰り広げられています。当時の日本守備隊は陸軍が栗林忠道中将率いる1万3586名、海軍が市丸利之助中将率いる7347名、計20933名です。対し米軍は11万の軍勢での攻撃です。市丸中将は総員突撃敢行前にルーズベルトに与うる書を遺し、全兵員の前で読んでいます。この書は、死に臨んだ日本の一中将の米国大統領宛の手紙と題されて、米国各大手新聞でその全文が紹介され大きな感動、感銘を与えています。強国が弱国を蹂躙、支配、奪うのが当たり前とする19世紀的覇権主義の否定、世界の人達が各地域で自主独立、恒久的世界平和を実現・・・近現代史の中での黄色人種の中国、朝鮮、アジア、世界のを大きな目で見た場合、市丸中将の書は核心をついており大きな感動、感銘を受けます。当時の日本の揺るぎない正当性が記されていますが、日本国内では現在も日の目を見ることは無いようです。

当時の米軍は戦いの後、日本将兵の遺体から所持品を確認していました。市丸中将はそのことを知って、この書を記しています。市丸中将が散華されたのは3月26日ですが、3月17日石丸中将は地下洞穴に動けるものを全兵を集め、副官の間瀬式次中佐がルーズベルトニ与フル書を読み上げています。
読み上げが済むと、和文は通信将校の村上大尉が持ち、英文は赤田邦夫中佐が持ち、市丸中将は栗林中将と軍服一切の肩章を外し、一人の臣民として最後の突撃を行っています。この書は戦いの後、2人の米海兵隊員が遺体から発見しています。従軍記者であったエメット・クロージャーは発見の経緯、手紙本文を4月4日、本国に向け打電、多くの米国内メディアで紹介され全米で感銘、感動を与えています。この書に記された理想は今日の米国の理想となっているとも言われています。ルーズベルト大統領は市丸中将の書簡が米本国に打電された8日後に他界しています。この書は全米の多くの国民の良心を動かし米国のみならず白人世界の欧米等への警鐘として生き残っていると思います。

 

フランクリン ・ルーズベルトに書を宛てる。

私は今、我が戦いを終えるに当たり一言貴方に告げることがあります。

日本がペリー提督の下田入港を機とし、広く世界と国交を結ぶようになった時より約百年の間、国の歩みは困難を極め、自ら欲しないにも関わらず日清戦争、日露戦争、第一次欧州大戦、満州事変、支那事変を経て不幸にも貴国と交戦することになりました。そして貴方は我々を、あるいは好戦的国民であるとし、あるいは黄禍論を用い貶め、あるいは軍閥の独断専行であるとしています。思いよらぬもの甚だしいと言わざるを得ません。

貴方は真珠湾攻撃の不意打ちを理由に対日戦争唯一の宣伝資料としますが、そもそも日本国が自滅を免れるためこの行動に出ざるを他ないという程の窮地にまで追い詰めた諸種の情勢というのは貴方の最も熟知するものであると思います。

畏れ多くも日本天皇は皇祖皇宗建国の大詔に明らかなように、養成(正義)、重暉(明智)、積慶(仁慈)を三鋼(秩序)とする八紘一宇(天下を一つの屋根の下に)の文字によって表される皇謨に基づき、地球上のあらゆる人間はその分に従い、その郷土においてその生を生まれながらに持たせ、それによって恒久的平和の確立を唯一の念願になさったことに他なりません。

これは、“四方の海皆はらからと思ふ世になど波風の立ちさわぐらむ”(人は皆家族であるのに、なにゆえ争わねばならないのか)という明治天皇の御製(天皇の詩)は貴方の叔父セオドア・ルーズベルト閣下が感嘆したものであるが故に、貴方もよく熟知しているのは事実でしょう。

私達日本人はそれぞれ階級を持ち、また各種の職業に従事するけれども、結局はその職を通じ皇謨、つまりは天業(天皇の事業)を翼賛(補佐)しようとするのに他なりません。我ら軍人は交戦を以て天業を広めることを承るに他なりません。

我らは今、物量に頼った貴方の空軍の爆撃、艦隊の射撃の下、外形的に後ろへ退くもやむなきに至っているが、精神的にはついに豊かになり、心地ますます明朗になり、歓喜を抑えることができません。

この天業翼賛の信念が燃えるのは、日本国民共通の心理ですが、貴方やチャーチル君は理解に苦しむところでしょう。今、ここに貴方達の精神的貧弱さを憐れみ、以下の一言を以て少しでも悔いることがあれば良いと思います。

貴方達のなすことを見れば、白人、とくにアングロサクソン(アメリカ、イギリス等の民族)が世界の利益を独占しようとして有色人種をその野望実現のための奴隷として扱おうとしていることに他なりません。この為に邪な政策をとり有色人種を欺き、所謂悪意の善政を行うことで彼らを喪心無力化しようとしています。

近世に至り、日本国が貴方達の野望に抗し有色人種、特に東洋民族を貴方達の束縛より解放しようと試みたところ、貴方達は少しも日本の真意を理解しようと努めることなくただ貴方達に有害な存在となし、かつて友邦とみなしていたにも関わらず仇敵野蛮人であるとし、公然として日本人種の絶滅を叫ぶに至りました。これは決して神意にかなうものではないでしょう。

大東亜戦争によって所謂(いわゆる)大東亜共栄圏が成立し、所在する各民族は我らの善政を謳歌するでしょうが貴方達がこれを破壊することが無ければ、全世界にわたる恒久的平和の招来は決して遠くは無いでしょう。

貴方達はすでに成した十分な繁栄にも満足することはなく数百年来に渡り、あなた方の搾取から免れようとするこれらの憐れむべき人類の希望の芽をどうして若葉のうちに摘み取ろうとするのか。ただ東洋のものを東洋に返すに過ぎないではないでしょう。あなた方はどうしてこのように貪欲で狭量なのですか。

大東亜共栄圏の存在は少しも貴方達の存在を脅威するものではありません。むしろ世界平和の一翼として世界人類の安寧幸福を保障するものであって日本天皇の真意はまったくこれに他なりません。このことを理解する雅量(器)があることを希望してやまないものです。

翻って欧州の事情を観察すると、また相互無理解に基づく人類闘争がいかに悲惨であるかを痛感し嘆かざるをえません。

今ヒトラー総統の行動の是非を云々するのは慎むが、彼の第二次欧州大戦開戦の原因が第一次欧州大戦の終結の際、その開戦責任の一切を敗戦国ドイツに押し付け、その正当な存在を極度に圧迫しようとした貴方達の処置に対する反発に他ならないということは看過できません。

貴方達の善戦によって力を尽くしてヒトラー総統を倒すことができたとして、どうやってスターリン率いるソヴィエトと協調するのでしょうか。

世界を強者が独専しようとすれば永久に闘争を繰り返し、ついに世界人類に安寧幸福の日はないでしょう。

あなた方は今世界制覇の野望が一応、まさに実現しようとしています。あなた方は得意げに思っているに違いないと思います。しかし貴方達の先輩ウィルソン大統領はその得意の絶頂において失脚しました。願わくは私の言外の意を汲んでその轍を踏まないで欲しいものです。

市丸海軍少将

 

 

 


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