今に始まったことでは無いが海外のネットオークションで米国以外には発送しないと云う出品者が益
々増えて来た。 仕方なく米国に住んでいる知人に頼んで送って貰っているが今日は2台が届いた。
実際に手にしてみると小さな画像では分からなかった色々な問題が目に付く。 こちらえのご連絡は
HP http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い致します。 1台目はContinental ブランドの M-500。
4月10日 レストアに取り掛かった。 調べたところ電源スイッチ2系統がON しなかっただけで他には
若干トラッキングがズレているだけだった。 キャビネットを水洗いしたので明日組み立て様。
何とか片方は機能したのでこれを A 電源(フィラメント)用に使ってみよう。
2台目は Elgin ブランドだが多分 白砂 (Silver) の OEM と想われる。
4月11日 Elgin ブランド SF-860 (多分白砂電機の OEM)を診てみた。
1本だけソケットから外れて中に落ちていた 3V4 だけはフィラメントが生きていたが、ソケットに挿さって
いた1T4-SF と 1U5-SF はフィラメントが切れており、IU 6 は欠けていた。 つまり使えるのは 3V4 のみ。
SF 管が見付からなかったので 1T4 と 1U5 を用意した。 幸い 1U 6 はストックが見付かった。
真空管が揃ったので通電してみたがバリコンを回すとノイズは出たが受信には至らなかった。
バリコンのステーター/ローター間を診てみたがアチコチで短絡していた。 先ずこれを解決しなければ。
念の為 Elgin SF-860で探した結果 Radio Museumがヒットしたが在ったのは正に今回入手した物だった。
4月12日 先ずはバリコンの修理に取り掛かった。 (OEM 元 SILVER のロゴが見える)
局発側(上の画像の上側)の短絡の問題は幸い直ぐに直った。
ところが下のアンテナ側はアチコチに問題が診られ非常に難航した。
最後は調整ネジを再調整して何とかクリアーしたが凡そ2時間を要して仕舞った!
使われている複合ユニットが珍しく神戸工業の物だった、同様のペーパー・モールドの物ではペーパー
コンデンサが絶縁劣化をおこしていることが殆どだがこの複合ユニットではどうか?
バリコンを組み込み動作させてみたところ可成り良好に動作した。 トラッキングを取れば更に高感
度が得られそうだった。 手元の資料を探したところ1956年製 SF-800 のサービスデータが見付かり
今回の物と似通った省エネ回路の様だった。 (B電池は今回の物の45Vとは異なり67.5Vだったが)
ところで売り手に今回のラジオの状態は期待していたものと大きく異なっていて残念だったと伝えた
ところ早速全額(ラジオの金額のみ)が返金され寧ろ驚いた。
4月13日 絶縁の劣化が疑われるペーパー・モールドを診てみたが約300KΩだったので交換した。
ただ良好に動作したので複合部品は問題が無い様だった。
実際に単二と45V電池で動作を診てみたが良好だった。