テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

トリオ 9R-59

2024-01-03 12:30:11 | 通信機

今年の1台目は今日の配達をお願いしてあったトリオ 9R-59 で電源は入るが全く動作しないとのお
話だった。  この種の受信機の修理のご依頼はこちらの HP http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ (新)
にお願い致します。

早速通電してみたがハムが出るだけで確かに全く動作しなかった。

電源回路のブロック型電解コンデンサの電解液が無くなっている様だった。

47μF/350Vの電解コンデンサを 2個を加えた結果一部は動作し出したが受信には至らなかった。

IF 増幅以降は動作していたが混合、局発、高周波増幅部分にB電圧が加わっておらず回路を追った。

自分でもアマチュア無線を始めた60年程前にこの機種を組み立てたことが有るが忘れていた。

裏面に在る UY ソケットにプラグを挿し+B回路をジャンパーする必要が有ることを忘れていた。

一応動作はし出したが感度が低く、トラッキング・エラーも多い様だった。

S メーターも全く動かず一度分解する必要が有る。

S メーター(ラジケータ)を分解してみた。 てっきりピボット部分の問題かと考えていたが....

実際は導通が有ると想ったのはシャント抵抗で、残念ながらムービング・コイルは断線していた。

次いで真空管の gm 等を診て見た。 6BE6 は 2本共最低値を大きく下回っていた。

整流管を忘れていたのでエミッションを確認した結果 50-48/40 と一応使えるレベルだった。

1月14日 ご依頼主が探していたラジケーターを入手出来動作確認後発送したとの連絡を頂いたの
で次のステップに進んだ。 gm が低かった 6BE6, 2本を交換すべくストックを探した。

未使用の 3本が見付かったが gm を調べた結果、松下とエレバムの物が良好だった。

次いで使われているペーパー・コンデンサの交換に取り掛かった。 これまでの経験で絶縁が低
下している物が多かったが今回の物も絶縁が可成り劣化していた。

1月17日 お送り頂いたラジケーターを組み込んだ。 上部のキズが惜しい。

ラジケーターのゼロ点を合わせた。

先ずは中間周波 455KHz の調整に取り掛かった。

中間周波の調整は上手く出来たのでバンド A から局発と高周波増幅の調整に取り掛かった。

100点満点では無いがバンド A は実用レベルとなりバンド B に進んだがこのバンドを含めバンド
C, D は何れもバンド切り替えスイッチの接触に問題が診られた。 永年放置されていた様でこの
問題の解決は難しそうだった。

他のことで今日いらして頂いた M さんに接点復活剤を買って来て頂いたので切り替えスイッチ部分
に塗布しておいた、少し置いてから動作を診て見よう。

接点復活剤の効果は可成り有りバンド A~D まで一応動作する様になったが バンド B~Dはトラッ
キング道半ば。 (取説通りに調整を試みた何故か上手く行かなかった)

1月18日 B~D バンドのトラッキング調整に取り掛かった(局発の信号がアンテナ端子に可成り
のレベルで出ていた)。 一応マニュアル通りに調整を進めたが D バンド の局発用トリマーは
外れるギリギリでも未だ不足で無理はしなかった。 傷が気になったラジケーターのフロント部
分を交換してみよう見てみたが残念ながら接着剤でシッカリ固定されていた。 

 

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