今日の3セット目は Orbit のデジタル・プロポ送信機 4-8D (72MHz) と受信機 7-14D (27MHz)
で一応動作する様にして欲しいと云うご依頼だった。 この種の機器の修理、改造のご依頼はこ
ちらの ホームページ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い致します。
送信機、受信機とサーボが7台、充電器が2台のセットで Orbit のダンボール箱を初めて見た。
6月13日 ご依頼主からラジコン技術のバックナンバーの切り抜き集をお送り頂いた。 その記事の
中で1968年当時は6chが主流だったが、時代の流れで低価格のものを作る必要があったため、4chタ
イプも作られた。 とのことだった。
受信機のマルチ・コネクタには Din 6P のコネクタが使われていた。
サテ送信機は 72MHz台の物だが AM モデルだと良いのだが近々実際に電波を出してみよう。
しかし送信機内部のスペースが狭い気がするが電池を格納していたのだろうか?
上の画像に在るセメント抵抗、ランプ、シリコンダイオード等はNi-Cd電池の充電回路用。
6月15日 先ずは添えられていた充電器を診てみた。 2台共受信機 7-14D 用の物の様だった。
上の物には充電電流切り替えのスイッチが後付けされていた。 コネクタは Din 6pin
もう1台のコネクタは Din 3pin (未改造)
次いで送信機の動作を診てみた。
電源電圧は 9.6V としたが電流は約 0.3A が流れた。 ただ出力レベルメーターは全く振れなかった。
もしかしてとメーター単体の動作を診てみたが問題無く振れ、感度は約 1mAだった。(流した
電流は約 400μA、また出力の検波用ダイオードに問題は診られなかった)
アンテナ出力は微弱ながらも一応出ており周波数は 72.081MHzだった。
変調は(上の画像では余りハッキリしないが) AM の様だった。
焦げ臭い匂いがして出力段は可成り発熱していた。使われているソリッド抵抗は既に焦げていた。
6月17日 頼んでいた Ni-MH電池が届いた。 昨日届いたのだがもう1-2分遅ければ受け取れた。
6月19日 終段のトランジスタの状態を診てみた。 左の物は全てオープン、右の物は E-C 間短絡。
元々の発振回路は 36MHz、次段がバッファー兼ダブラーで 72MHzの構成となっていた。
水晶を 27MHzに交換し、発振回路の定数を少し増やせば良いだろうと考えていたが少しでは済ま
なかった。
発振周波数が 13KHz程高い。
水晶を交換した結果 27.146 MHzと略期待通りとなった(下)。
バッファー兼出力回路を改造した結果メーターも 80%の指示となった。
改造の際コイルの場所に配慮していなかった為メーターにぶつかって仕舞った。 何とも間抜け
な結果だが場所を移すしかない。
6月20日 終段のコイルの位置を端に移動させたが急ぎの改造のご依頼が入って仕舞い今日は画
像もアップ出来無かった。
6月23日 受信機に取り掛かり水晶を先ず 26.690MHzに換えた。
実際の発振周波数は +10KHzの 26.700MHzだった。
受信機のモニター出力を診てみたがこちらのデジカメのシャッター速度が早すぎ一部しか撮影出来
ない。
送信機の変調波形を診てみた。
モノマルチ4つの内の2つしか動作しておらず、左のスティックの上下+左右しか機能していない。
原因はスティック後部のボリュームの処で配線が切れていた。
一応サーボを繋いでみたが白い●印を付した物が若干動くだけだった。
パルスアンプ?の前段は良好に機能していた(上の画像)が、次段の出力が全く無かった。
今回の機種の回路図もパターン図も無いので別の機種の物を参考に調べを進めたが本来の回路図が
在れば簡単なことでも多くの時間を費やす。
外したトランジスタ単体では問題は診られなかった。 念の為 2SA1015Yに交換したが変化は無く
回路を追ったが前段のコレクタと次段のベース間の抵抗 (27KΩ) が見当たらなかったのでパターン
面に添えた結果、次段も動作し出した。 画像を撮らず先ずは受信機を動作させてみた。
白い丸印を付したサーボ2台が可成り確実に動作していた。 他は動かなかったが明日診てみよう。
(右から2個目のサーボの位置に注目)
6月24日 サーボの動作を診てみたが上の3台は機能したが、下の4台は機能しなかった。
6月26日 昨日の集まりでDCモーターにも詳しいメンバーOさんからのアドバイスに沿って再度動作
を細かく診てみた。 結果モーターは全て断線していないことが分かった。
更にこれまで動作しないと考えていたサーボ1台も動作することが分かり結果4台は動作した。
上の黄色い印しを付した物は若干動作した。 (モーター駆動のトランジスタの問題か?)