お友達の花売り娘さんが、ブログの中で
「父はジャガイモのことをキンカイモと言います。」
とお書きになっていました。
キンカイモという呼び方は、初めて聞いたので、
その所以を調べてみました。
「キンカ」は、「禿げ頭」を「金柑」になぞらえて「キンカ」と呼ぶ
岡山県西部や山口県の方言に由来しているそうです。
そう言われてみれば、ジャガイモのちょっといびつでつるっとした感じは、
禿げ頭によく似ていますね。
そこで、ジャガイモは全国でどんな呼び方をされているのか調べてみました。
まず、よく聞くところから始めましょう。
●じゃがいも・・・一般的な名称
●ジャガイモ・・・学術的に植物の和名
●馬鈴薯・・・行政、生産分野での一般呼称
野菜の統計では「馬鈴薯」と書かれていますね。
ここからは、地方での呼び方を列記してみます。
●ニドイモ(二度イモ) サンドイモ(三度イモ)・・・年間の栽培回数から
東北、近畿地方
●キンカイモ・・・岡山県西部、山口県
●ゴショウイモ(五升イモ)、ハッショウイモ(八升イモ)・・・収穫量の多さから
北海道
●ナシイモ、マンジュウイモ・・・形が似ているから
●甲州イモ、信州イモ、秩父イモ・・・取り寄せ先の地名から
●セーダイモ・・・ジャガイモの普及に尽力した甲州の代官 中井清太夫に由来
●アップラ、アップライモ・・・オランダ語のaardapple(大地のりんご)に由来
●カピタンイモ、カピタイモ・・・ポルトガル語、オランダ語の「船長、商館長」の意味から
【写真は静岡の在来のジャガイモ 水窪じゃがた(左)と井川おらんど(右)】
まだまだ、ここには書ききれないほど、
ジャガイモは全国各地に色々な呼び方があります。
これは、江戸時代以降、お米の栽培が難しい山間地や寒冷地で
お米の代わりに栽培が広まっていったことの象徴でしょう。
そして、その地域の暮らしを支えてきたジャガイモを、
人々は親しみを込めた名称で呼んでいたのでしょうね。
勉強になりました。
花売り娘さん、ありがとうございます。(*^^*)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます