”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

放射能問題と食の安全

2012-04-21 11:51:17 | お勉強

袋井市健康づくり食生活推進協議会の総会が開かれ、

総会後の講演会では

株式会社エコプロ・リサーチの井上博之先生の

お話を拝聴しました。

 

エコプロ・リサーチは、

厚生労働省の食品衛生法登録検査機関で、

食品に含まれる放射性物質の検査を行っています。

4月1日から、食品に含まれる放射性セシウムの新基準が

適用されたこの時期だけに、

大変興味深くお話を伺うことができました。

 

私たちが一番恐れているのは、

放射線の線量は低くても、

それを継続して受けた場合(継続して摂取した場合)、

どのような影響があるのかということ。

可能性としては、2年~数10年の潜伏期間を経て、

ガンを発症することが考えられrます。

 

しかし、

年間100~200ミリシーベルトを浴びた発ガンリスク

受動喫煙や野菜不足が原因でガンになるリスク

ほぼ同じ確率。

また、2000ミリシーベルト以上を浴びた発ガンリスク

喫煙者や毎日3合以上飲酒する人の発ガンリスク

同じ値です。

 

日常生活の中にも様々な発ガンリスクは存在します。

むやみに放射線を恐れるのではなく、

生活習慣に注意することの大切さを再認識しました。

 

それと同時に、

食品に含まれる放射性セシウムの新基準の影響も

気になるところです。

 

野菜、肉、魚、穀類などの放射性セシウムの新基準値は、

1kg当たり100ベクレル。

しかし、茨城県の漁連は50ベクレルで出荷自粛、

ある直売所は20ベクレル以上の野菜は出荷自粛

というように独自の基準を定めています。

 

これは、生産者側も消費者側も

「ただ安全な食品」ではなく、

「完璧に安心できる食品」を求めていることを

表しているように思えます。

しかし、厳しい基準を定めることにより、

今まで安全だったはずのものが出荷制限を受け、

生産者側に混乱が起きないといいのですが・・・。

 

 

井上先生、貴重なお話をありがとうございました。

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