昨年12月に引き続き、SBS学苑パルシェ校で開かれた
お米の講座に出席させていただきました。
今回の講師は、アンコメ安東米店店長で
五ツ星お米マイスターの長坂潔曉先生。
●A~Dまで玄米の入った4つの紙皿が並んでいます。
このお米は玄米食用新品種カミアカリです。
生産者様のお名前は控えさせていただきますが、産地は以下の通り。
A ・・・静岡県産
B・・・福島県産
C・・・茨城県産
D・・・山形県産
まず、生の玄米の状態で噛んでみました。
●この4種類を炊飯器で炊き、食べ比べを行いました。
(会場の都合上、羽釜は使えませんので・・・)
これは、あくまでも私の感想ですが・・・
A(静岡県産)・・・生米も、炊いたお米もカビ臭さのようなものが気になる。
歯応えは十分。
B(福島県産)・・・一番食べやすい。お料理選ばないおいしさ。
C(茨城県産)・・・薄味だが、透き通った甘味を感じる。
D(山形県産)・・・味が濃く、歯応えも十分。一番力強さを感じる。
●お米のおいしさとは
お米のおいしさは、ヌカに含まれる脂質の部分にあります。
しかし、脂質は酸化しやすいので、ヌカを取って白米で食べるようになりました。
おいしさの差は、土地、気候、作り手、技術などによって表われてくるものであり、
それがヌカの中に“履歴書”のように溶け込んでいましたが、
白米にするとその差が見えなくなります。
●お米も個性の時代へ
お米をピラミッドに例えると、その頂点には「魚沼産コシヒカリ」が
燦然と輝いていました。
そして誰もが「魚沼産コシヒカリ」を目指して、米作りを行った結果、
今はまさに逆ピラミッド状態。
長坂先生は、大きなピラミッドの頂点を目指すのではなく、
地域に合った小さなピラミッド(個性のあるお米)がいくつも建つことが
望ましいのではないかとおっしゃいます。
長坂先生が見せて下さったスライドには、田んぼやお米だけではなく、
その土地の風景(駅、廃校、神社、滝、温泉など)が写っていました。
周辺のものを見ると、お米のことがよくわかる。
そのお米の背景を知ることも、おいしさを形成するひとつの要因なのです。
長坂先生、ありがとうございました。