UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

行く行くは原発超大国中国、それでも日本は・・・

2018-01-08 01:21:41 | 日記

昨年末12月31日の朝日新聞、その第一面に中国の原発事情についての記事が掲載されており、第2面にも関連記事が掲載されていました。見出しは、

《核ごみ 行き先はゴビ砂漠:原発大国へ進む中国 処分場候補地》

中国は奥地ゴビの砂漠を高レベル放射能廃棄物処分場の候補地としており、現地を訪れた記者によるレポートです

(この記事のデジタル版は以下のサイトに掲載されています)

https://www.asahi.com/articles/DA3S13297116.html

この記事のなかで、中国の原発事情について以下のように記されています

《原発大国の道を突き進む中国。5年前に15基だった原発の営業運転数は現在37基。構想段階も含めると将来は270基を超えるが、足元では難問も多い》

まことに驚きの一言です。GGIは偶然ですが、福島原発事故が起きる前日の新聞で、中国がすごい勢いで原発建設を計画しているという記事を目にしたことがあるのを記憶しています。福島原発の事故後、しばらくは建設のペースはスローダウンしていたのですが、上記の記事によりますと福島原発後に新たに、わずか5年のあいだに22基もの原発が稼働していることになります・・・・

この事実だけでも驚くべきことですが、さらに驚くのは将来的には合計270基もの原発を計画しているということです。世界に現存している発電用原子炉は合計約450基ぐらいとされていますから、この中国の計画がいかにものすごいものであるかご理解いただけるでありませう

将来的に270基の原発とは・・・現在、一番数多くの原発を保有しているのは米国、その数は約100基ですから、中国はまさに原発超大国を目指しているということができます。

この記事に付されているグラフによりますと、中国の原発は現在運転中のものが37基、建設中のものが19基、計画されているものが40基、構想があるものが179基とされています(中国のメディア、世界原子力協会などによる)・

今日の写真はこのグラフを撮ったものです。よろしければクリックしてご覧になってください。

この数字だけを見ますと、中国ってとんでもない国だと思われるかもしれませんが、何しろ中国は日本とはくらべものにならない広大な国土と非常な数の人口を擁している国です。

しかし驚いているだけでは能がありませんので、ここで少しばかり冷静になって、原発の集中度について考えてみませう。すなわち原発のを存在密度について中国と日本を比較してみることにいたしませう

中国の原発は270基、日本の原発は最盛期には50基近くありましたから、この数字を基本にして比較してみます

まず、平均してどのくらいの面積に原発1基が存在していることになるのかを計算してみます。中国の国土面積や約960万平方キロ、日本の面積は約37万平方キロですから

中国:960万平方キロ÷270基=3万6000平方キロに1基の原発

日本 37万平方キロ÷50基=7400平方キロに1基の原発

いかがですか、中国で最終的に270基の原発が存在することになっても、その地理的な存在密度は日本のほうがずっと高いのです。

もっとわかりやすく表現しますと、中国の国土面積960万平方キロメートルにおける270基の原発は、面積比で計算しますと日本の広さに相当する37万平方キロにおいては(37万÷960万)×270基=約10基に過ぎないことになります。このことから。日本にはいかに過密に原発が存在しているかが分ります。

次に人口何人あたりに1基の原発が存在することになるかを比較してみませう。中国の人口は約14億人、日本の人口や約1億3000万人とします

中国:14億人÷270基=518万人につき1基の原発

日本  1億3000万÷50基=254万人につき1基の原発

いかがでしょうか、これらの数値から、中国が合計270基もの原発大国になっても、絶対数では世界一ですが、原発の存在密度から考えますと世界一というわけではありません。つまり、日本における原発の存在密度は、地理的にも人口比においても、中国に270基もの原発が存在することになっても中国を上回っているのです。すなわち、中国が超原発大国になっても、それでも日本は依然として世界一の原発過密国、原発集中地帯なのです。

いつであったか、ずいぶん以前のことですが、某アメリカ人が日本の原発事情を評して「カリフォルニアより狭いところに50基もの原発!クレイジー!」と言ったことがあるのですが、依然として再稼動が続きそうなわがニッポン、依然としてクレイジーであります(カリフォルニア州の面積は約42万平方キロメートルです)。

ですから電力会社のみなさん、大飯原発1・2号機の廃炉を自ら決定した関電さんを見習って、さっさと狭い国土に過密状態の原発を廃炉にいたしませう。それが国民のためでもあり、皆さんのためでもあります

そして中国の習近平さま、原発270基とは、これはまさに狂気かつ凶器の計画です。お隣のキム君のミサイル計画は米国を脅かすためのブラフ(こけおどし)に過ぎませぬが、帰国のこの原発計画はブラフなどではなくまさに現実性を有するものであります。

習さま、貴国における原子力規制がどのように行われているかGGIは全く存じませぬ。しかしながら、原子力・核に関する情報はいずれの国家においても最高の国家機密とされており、このため原発に関する情報も国民に十分には公開されないことが少なくありません。この日本においても十分に公開されているとは言い難いのですが、事実上の独裁国家である貴国におきましては、日本以上に原発に関する情報は公開されていない、すなわち秘密にされているものと察せられます。

原発の深刻なトラブルや事故を未然に防ぐためにはふだんから十分な情報公開が行われていることが必要不可欠です。情報公開が不十分なほど、小さなトラブルや事故が起きても隠蔽され、ひいてはそのような秘密主義が積み重なることにより、より深刻な事故の原因となります。すなわち原発に関する情報が秘密にされればされるほど、重大な事故が起きてる確率は高くなりるのです。

何でもできる限り隠蔽するという秘密主義が結果的に大事故の原因になるということは、ついに福島原発事故という破局的な事態を引き起こしてしまった日本の経験から断言することができます。日本において、もっと早くからもっと積極的な情報公開が実行され、公正な審査や見当が行われていれば、福島原発事故なような破局的な事故を回避することができたはずです。チェルノブイリの事故も本質的には独裁体制の下での情報隠ぺいが根本的な原因であります

この意味から、おそらく原発に関する情報が厳重な統制下におかれている貴国における原発の大増設計画に、私どもは貴国と一衣帯水の隣国日本の一市民として深く憂慮せざるを得ません

習閣下もご存知のように貴国で発生する黄砂は偏西風に乗ってひと飛びで日本に達します。このため、帰国の原発で深刻な事故が発生して放射性物質が放出された場合には貴国の民はもちろんのことでありますが日本の民もその被害をこうむることになるでありませう

14億もの民を養っていくことは容易ならざることであり、そのために膨大なエネルギー源が必要であることはよく理解できるのでありますが、どうかヒロシマ・ナガサキ・チェルノブイリ・フクシマ、そして大国のかつての原水爆実験場で放射能にさらされ被害にあった人々のことをしっかり記憶に留め、貴国の原発大増設計画を自粛あそばされますよう、ここに謹んでお願い申し上げ、閣下へのGGIの新年のあいさつにいたしたいと存じます

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!

コメント
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