UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

コロナ異聞:おかげさまで豪華オペラホールにて静かなる謀議・・・・

2020-06-30 00:36:30 | 日記
6月に入ってコロナさんもすこし落ち着いてきたということで、皆さん徐々に自粛とやらを解除ということでありませう。GGIも二、三カ月休んでいた謀議などを再開しつつあります。

ところがコロナはおさまりつつあってもまだまだ三密禁止ということですので、謀議会場を確保するのが容易でありませぬ

コロナ以前は湖畔にある県の公共施設のロビーをよく謀議会場につかっていたのですが、この施設の中にあるホテルがコロナ関連の療養施設に指定されているため、まだしばらくはこの施設を使うことは不可・・・

この総ガラス張りの謀議会場、県の施設の2階にあり、椅子・テーブル付き、湖が目の前に広がり眺めは抜群、しかも使用料はタダ、数時間程度であれば自由に使用できるためGGIは重宝していましたので、この会場が使えないとなりますとコロナさんの影響は甚大であります。

酒食をともにしながらの謀議、つまり実質は謀議でばなく単なる宴会ということであれば、わが迎賓館を会場にすればいいのですが、多少なりともマジメなる謀議を行うつもりであるときは、それなりの場所、つまり会議室のようなものが必要です。

かようなしだいで、ここしばらくは、謀議参加者が十人程度の場合は、わが庵の少し南、湖畔の城跡の公園、その近くにある「湖都生涯学習センター」というリッパな名前の公共施設、その会議室を使うようつとめています。係の方に聞きますと、「三密禁止ですから、十人程度であれば定員が20人~30人の部屋が二つありますので、その部屋を使ってください、ただしご予定の日に他の方が予約されていなければです」という話でありました。使用料は半日で千円弱、まあリーズナブルでありませう

当然ながら他にも同じ会議室を希望される方がおられますから、希望の日に希望の部屋を借りられるとは限りません。ですから、謀議の世話係であるGGIとしましては、会場確保には結構苦労いたします。

十人ぐらいの参加者がいる場合はこのように謀議会場を何とか確保できるのですが、参加者が四、五人程度であると大きな会議室を借りるわけにもいかず、かえってやっかいであります

四、五人程度ならどこかキッチャ店を会場にすればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、これも三密禁止のためにかならずしも容易ではありませぬ。と申しますのは、先日、知人三人と一緒に、コロナさんのおかげで遅れに遅れている湖国の知事さんを相手にした裁判のことで京都の弁護士さんの事務所に相談に行ったときのことです。帰りに、どこかでコーヒーでも飲みながら、今後の裁判の展開について謀議しませうということになりました

そこで今夏で閉店という西武さんの最上階にある、この知人らとともにGGIがコロナ以前から愛用していたキッチャ店に行きました、四人がテーブルにつこうとしましたら、しっかり者のシャキシャキ・ウェイトレスさんがやってきて申します。

「ダメダメダメ、ダメです。三密防止のため、お客さま、ひとつのテーブルに二人しか座らないようにしてください。ですから二つのテーブルにわかれてください」

まあ、しかたありませぬ。通路をはさんで二つのテーブルに別れて座ったのですが、どうも落ち着きませぬ。三密禁止のおかげでヒソヒソと密談なんかするわけにいかないのです。ヒソヒソではなく、どうしても大声になってしまします。その結果、大声でツバキを飛散させながらの密談と申しますか、密談なんかではなく結局は単なる雑談・・・

先週末も四・五人程度の謀議を予定しておりました。上記のキッチャ店を会場にするわけにはいきませんので、どこかに適切なる会場はないものかと迷っておりましたら、謀議参加予定の某人物が申しました

GGI、迷うことなんかないよ、あのわが湖国が世界に誇るオペラホール、「びわこホール」という、建設費250億円が投じられた豪華ホールがあるじゃないか、びわ湖に面しているあそこのロビー、眺めも抜群、われわれの高級なる謀議にふさわしい会場ではないか。コロナのお蔭で各種公演はすべて中止、でもロビーは定休日以外は開いている、だいじょうや、あそこにしよう!

かようなしだいで、半信半疑でこの豪華ホールに出かけましたら、知人の言葉通り、ホールには人影がまったく見えません。これはまことにラッキー、四人で若干マジメなる謀議を行うことができました。

今日の写真はこの謀議会場を撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くだいませ

奥に長いソファーの席が見えますが、そのむこうにラウンジふうにテーブルと椅子がたくさん鎮座しております。ロビーの隅っこにコーヒースタンドがありますが今日はお休みのよう、糸影は私たち4人だけ・・・・

それでも冷房がガンガン効いて、すこし肌寒いぐらい・・・この会場を推奨した某氏が暮れなずむ湖を眺めながらもうしました

コロナ様のおかげでこんな立派な会場をタダで独占することができて・・・まことに結構やけどなあ、個人的は快適でまことにありがたいけどなあ・・・・でも、この建物、み~んなオレたちの税金ダゼ!

ビバ・コロナ・ニッポン!?

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・・

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自分の植物パワーに負けてしまったわがガーデンのアジサイさん・・・

2020-06-28 00:47:17 | 日記
前回の日記では植物パワーの凄さがひと目でわかる隣家のトマソン物件をご紹介いたしましたが、今日は少々情けない植物パワーについての話でございます。

隣家だけでなく、わが庵のサザンガーデンもただいま植物パワー全開です。なかなか慶賀すべきことであることよなあとひたすら感心しております。草々だけではなくアジサイさんも、私たちの植物パワーを見よ!と言わんばかりに伸びに伸びて、咲に咲いて、元気過ぎるくらい元気、大きな花を咲かせています、と書きたいのですが・・・

ところが、ここしばらく雨が降り続いたためにアジサイさんたちは難局に直面しております

雨で全身ずぶ濡れになってしまい、アジサンさんたちのなかには、植物パワーを発揮していたものの、自分の重みに耐えかねて地面にぶっ倒れてしまっているアジサイさんがいるのです

地面に寝そべっているアジサイさんなんて・・・・あまりにも情けない様子をしておりますので、心優しきGGI、倒れてしまったアジサンさんをまるで戦友のように「しっかりせよ」と抱き起し、ハサミでアジサイさんの首をちょん切って玄関の花瓶に活けて飾ってやりました

今日の写真は玄関に飾ったアジサイさんを撮ったものです。よろしければクリックしてご覧く
ださいませ

花瓶の横にはわが庵の玄関番であるワン公人が鎮座しています。ワン公君、アジサイさんに向かって何かしきりに言っております。

あのなあアジサイさんよ、おまえなあ、恥ずかしくないか!わが植物パワーを見よ!などとほざきながら、ちょっとした雨で自分の重みに耐えかねて倒れてしまうとは。それでは植物パワーもクソもないやろ、地面にだらしなく寝そべっているくらいなら、いっそ華と散ったらどうや!

散華などという、もったいぶっているだけの意味なきこと、私はしたくありません、それよりも地面に己の運命を静かに受け入れて地面に横たわっている方が神さまのご意思に適っているのです

何をつべこべ言い訳してるんや、神さんなんか持ち出して話をごまかしたらアカン、それになあ、せっかく心優しきあの紳士の見本のようなGGIさんが君を救って花瓶にわざわざ飾ってくれたのだから、下なんか向いていないでもっとシャンとしたらどうや、何?恥ずかしくて頭が挙げられんというのか

ワン公、あまりに口が悪いので、GGIはアジサンさんを弁護いたしました。

こら、ワン公、なに意地悪言うてるのや、あのなあ、アジサイさんは自分が植物パワーを誇っていたのにこんなことになってしまったとわが身をを恥じて深く反省してるのや、あまりエラソーなこと言うたらアカン、おまえなんか、毎日毎日飽きもせずに玄関に鎮座しているだけやないか、そんなエラソーなこと言うのなら、たまにはワンと吠えてワン公パワーをみせたらどうや

GGIさん、無茶をいってはいけません。瀬戸物のワン公がワンと吠えたりしたらどうなるのですか、それにねえ、ボクは全方位外交、来るものは阻まずという主義ですから玄関に姿を見せた人に吠えつくむような失礼なことはできません

ああ、そうかあ、オマエ、ワン公のくせに結構ヘリクツが上手やなあ・・・

そのとおりです、だってむかしからイヌは飼い主に似るというではありませんか

いいかげんなこと言うな、それはむかしのはなし、今は飼い主がイヌに似る時代や!

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・・

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久しぶり、新たなるトマソン物件を発見した・・・

2020-06-25 01:23:54 | 日記
今日は久方ぶりの「トマソン物件」の紹介でございまためにす。

これまでに何度かこの日記でトマソン物件について記しておりますが、せっかくこの世に生を受けたのに、「〈トマソン物件〉って何のことや、そんなものはシラン!」などとおっしゃる不幸な方は、トマソン物件について説明されているウィキペディアさんをご覧になってください。世紀の芸術「超芸術トマソン」についてまことにガクモン的な説明が書かれていますのでお勉強なさってください。

「トマソン物件」というのは過激にして愛嬌があったために高級週刊誌「朝日ジャーナル」を遭難させてしまった赤瀬川原平氏が最初にその存在を発見されたのですが、ガクモン的な高尚な説明はともかく、ごく平たく簡単に申し上げれば、街角に鎮座している一見したところ存在価値をまったく有していないように見えるアーチファクトつまり人工物のことを意味しています。もっと分りやすく申しますと、もう無用の長物と化しているにもかかわらず、どういうわけか時を経ても大切に保存され街角に鎮座している物件のことです。多くの場合、不動産物に付属して存在しております

トマソン物件第1号とされているのは「四谷階段」と称されている物件です。、この物件はトマソン芸術の典型として世に広く知られています。「四谷階段」をご覧いただくとトマソン物件とはいかなるものかが容易に理解できるでありませう。なるほど、「四谷階段」は確かに「怪段」なんだあ・・・と納得されることでありませう

ほとんどの場合、トマソン物件というのは街角に存在している人工物を意味しているのですが、例外的に、人工物ではなく、植物がもっているパワーを象徴している物件もトマソン物件に該当するとされています。

今日ご紹介しますのでは、この植物パワーの凄さを象徴している物件です。

まず今日の写真をご覧くださいませ。隣家のフェンスを呑み込まんとしている木の幹を撮ったものです。どうかクリックしてしかとご覧くださいませ

植物パワーがいかなるものか、どのくらい凄いパワーであるのかは、この写真で一目瞭然でありませう。あきれるばかりのパワーです。GGIはこの物件はわが庵のすぐ近くに存在しているのに長い間気がつきませんでした。トマソン物件愛好家としましては恥ずかしき限りでありますが、この物件を発見したときは、しばらくそのパワーの凄さに痛く感銘を受けて、感激のあまりしばらく身動きできませんでした

植物パワーを象徴している物件についてはトマソン物件の一ジャンルとして、以下のような説明もなされております。

《木が、柵やワイヤーなどを飲み込みながら成長しているもの。ただし、これ自体は植物の成長に伴う「巻き込み」などと呼ばれる現象であり、さほど希少な現象ではない上に、(障害物の設置以外の要素には)人間はからんでおらず、単なる自然現象である。「超芸術トマソン」に於いては「植物は強しタイプ」という呼称も見られる》

この説明を読んでGGIは少々がっかりしてしまいました。これは凄いトマソン物件の発見だと喜んでいたのですが、「単なる自然現象である」などと言われてしまうとは残念無念の極みでございます。

でも、植物パワーがすごいことには何ら変わりがありません。難関や障害を突破することを世間では「ブレークスルー」などと申しますが、今日の写真に見ることができる植物パワーは「スルー」するなどという生易しいヤワなものではありませぬ。障害物を丸呑みしてしまうようなパワー、これは何と表現したらよいのでありませうか・・・

しかしながら隣家の植物パワーに感心してばかりしておられませぬ。わが庵のガーデンはいま旺盛な草々の植物パワーに満ち満ちており、外出するために庭を通り抜けようとするたびに、草々に足を撮られそうになる難行苦行の日々、それだけではなく郵便屋さんや新聞配達さんにもご迷惑をかけるという心苦しき日でもあります。、

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

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特別現代政治講座:「われわれが民意だ」と言い張る地方議会の自民系会派のセンセイたち

2020-06-22 00:34:48 | 日記
今日は少々カタクルシイ話題です。現代政治なんか私には関係ないと思われる方も、ひょっとしたらあなたの生活に関係があることかもしれませんので、しばし耐え難きを耐えてお読みいただければまことに幸いに存じます。

茨城県の東海村に「東海第二原発」という日本原子力発電(日本原電)という電力会社の原子力発電所(出力100万kw)があります。この原発、2011年3月に東日本大震災に際しては、原子炉が自動停止、その後、津波が敷地を襲いましたが、冷却用電源を複数備えていたことや、茨城県による津波評価を参考にした防潮壁強化工事が功を奏して、福島第一原発のような深刻な事故には至らなかったとされています。

まことにラッキーであったというべきでありませう。もし福島並みの大事故に至っていたならと想像するとゾッといたします。福島原発事故の直後に、一時的にしろ、東京から逃げ出した人たちが少なからずいたことを考えますと、あのとき東海第二原発が事故を起こしたいたならば茨城だけではなく首都圏も大混乱に陥っていたことは間違いないからです。

福島原発事故の後、他の原発と同様、この原発も運転を休止していたのですが、このほど日本原電は東海村や周辺自治体に対して2022年末には再稼働させる意向であると伝えています。この東海第二原発は東京から100キロ少々、首都圏の一番近くに位置している原発です。ですからこの原発に再稼働は都民にとっても無関係な話ではありません。また30キロメートル圏内には茨城県の大半が含まれ、日本の原発周辺としては最多の約96万人もの人々が暮らしているため、再稼働に慎重または反対の県民も少なくありません。

このため、住民たちが再稼動への賛否を問う県民投票条例の制定を求める直接請求を知事に対して行っており、県民投票条例案が6月中に茨城県議会で審議されることになっています。この条例案は地方自治法で定められている署名数(有権者の50分の1)の約1.8倍(約6万7000人)の署名に基づくものです。住民らは5月25日に大井川和彦・茨城県知事に対して直接請求を行っており、条例案に知事としての意見を付して県議会に諮るとされています。

知事はこれまで再稼働の是非には触れず、「住民投票を含めて県民の意見を聞く方法を検討する」としてきました。「原発再稼動 民意どう反映」と題された6月2日付けの朝日新聞によれば、直接請求が行われた後の記者会見では「意見を聞く方法はまだ慎重に検討する段階」などとして慎重な姿勢を崩していないとされています。
 
直接請求により地方議会に住民投票条例を制定させて住民投票を実現させることは、原発問題に限らず、ある問題について住民の意見を反映させるための実効性のある法的手段であるのですが、現実には様々な障害が存在しています。

原発問題に関しては、残念ながら都道府県レベルでは、住民投票条例案ざが地方議会で可決され、実際に住民投票が実施されることになったことはこれまで一度もありません。議会で自民党系会派などが反対していたためです。上記の朝日新聞の記事に、過去に見られた住民投票条例制定の動きについて、その経緯が説明されていましたので、以下にその概要を記しておきます。
-------------------------------
地方自治法に基づき一定数以上の住民の署名により住民投票条例の制定を直接請求することができますが、地方議会で制定が認められ、実際に住民投票が実施されるに至ったのは、都道府県レベルではこれまでに二件しか存在していません。住民投票が実際に実施されたのは沖縄県での米軍基地問題に関するものです。ひとつは1996年9月に実施された、日米地位協定の見直しと基地整理・縮小に関するものです。結果は賛成多数であり、一定の整理・縮小が行われることになったものの普天間基地の辺野古移転が決定されました。もうひとつは2019年2月に実施された米軍基地建設のために名護市辺野古沿岸を埋め立てる問題に関するものであり、結果は埋め立て反対が多数でした。しかし、計画は続行されています。

一方、原発問題に関しては2011年の福島第一原発の事故後、このたびの茨城県の例を除き、少なくとも4都県で、住民投票条例の制定を求める動きがありました。しかしながら、以下に示すように、いずれも自民党会派などの反対により地方議会で否決されています。

【新潟】2012年12月、柏崎刈羽原発の再稼動の是非を問う住民投票条例の制定が直接請求されましたが、泉田裕彦知事(当時)は県民投票自体には賛意を示したものの「全市町の理解・協力を得る手続きの追加」など5項目の修正を求め、無所属の県議らが数項目を反映した修正案を出しましたが県議会で否決されました。

【宮城】2019年2月、女川原発の再稼働の是非を問う住民投票条例の制定が直接請求されましたが、知事は賛否を明確に示さず、条例案は県議会で否決されました。村井嘉浩知事は、賛否の二択では様々な意見が反映できないとして「多様な観点からの議論が必要であり、県議会における議論が有益」としていました。

【東京】2012年5月、東京電力管内の原発再稼働の是非を問う住民投票条例制定の直接請求が行われましたが、石原慎太郎知事(当時)は「原発稼働の是非は国家を左右する。都民投票に付するのは適切ではない」として反対を表明、都議会で条例案は否決されました。

【静岡】2012年8月、浜岡原発の再稼働の是非を問う住民投票条例制定の直接請求が行われましたが、知事は賛成したものの、県議会で条例案は否決されました。

一方、市町村レベルでは、新潟県巻町で1996年8月に住民投票により原発建設計画を阻止した例が存在しているなど、原発問題で過去3回住民投票が実施され、原発の誘致・建設などが問われました。投票結果に法的拘束力はなく、首長には従う義務はありませんが、いずれも反対多数となり、計画は止まっています。

都道府県レベルで知事が反対していた場合の理由、指摘していた問題点の多くは、議員らが議会で反対していた理由と同じものです。反対の主な理由は以下のようなものです

・国策なので国が判断すべき。
・当面の再稼働に賛成だが将来的に廃炉にすべきだと考える場合など、多様な意見は二者択一では反映できない。

住民投票条例制定の直接請求が多くの地方議会で否決されているという現実について、佛教大の上田道明教授(地方自治論)は、自らが行った調査によると、市町村を含めた住民投票を求める直接請求(2016年まで)において、市町村合併をテーマとしたものを除いた条例の成立率は約6%であったとして、「議員は『民意を代表している』という自負から、改めて民意を問う住民投票に抵抗感があり、否決に回ることが多いのでは」と指摘しています。

この上田教授の指摘を裏付けるかのように、茨城県議会で多数派を占める自民系会派のある県議は「県民投票一回で方向性が変ることはあってはならない。民意は議会で汲み取られて
いる」と言い切っています

こうした主張に対して武田真一郎・成蹊大教授(行政学)は「当選した議員が民意に沿った行動を取るとは限らず、選挙が民意のすべてではない。国策とはいえ(原発)事故が起きれば大きな影響を受けるのは県民だ」とした上で「住民投票の動きが出るのは間接民主制の機能不全が原因。原発のような重大なテーマで、政策と民意のズレを調整するのが住民投票の役割」としています。また河村和徳・東北大准教授は、住民投票をめぐる議論の論点は「国策を県民投票で判断すべきなのか」と「民意のくみ取り方」の2点が中心になっているとして「単純な○か×ではくみ取れない面は確かにある。どのような質問項目なら民意を反映できるか、議会で具体的議論をすることが必要」としています。
------------------------------
以上が朝日新聞の記事の概要ですが、みなさんは原発問題を巡る住民投票の問題をどのようにお考えになるでしょうか。

知事や地方議会議員が住民投票に反対することの主な理由のひとつは「国策なので国が判断すべき」ということであるとされていますが、地方自治法には「国策に関する問題は住民投票の対象とできない」などとはどこにも規定されていませんから、このような主張は、法的根拠を欠いています。また、戦後、終始一貫して日本政府の最大の国策とされてきた日米安保体制に基づく沖縄の米軍基地をめぐり、二度にわたり実際に県民投票が実施されていることから考えても、国策云々という主張は説得力に欠ける意味のないものであると言えます。

そのうえ、「国策だから国が判断」とする発想は国民の権利を軽視した中央集権主義的で短絡的な考え方であり、民主主義の理念を蔑にするものでありませう。

議会が住民投票に反対するもうひとつの大きな理由は、本音はともかく、議員たちが「議会は民意を反映している」と自負していることであろうと思われます。議会がほんとうに民意を反映しているのであれば、住民投票が実施されても、議員たちが民意であると考えている事柄が住民投票の結果に再現されるはずですから、住民投票を拒む理由は何ら存在していないはずです。住民投票の結果を何ら懸念する必要はないはずです。しかし、実際には、自民系会派の議員たちは住民投票に反対しています。これらの議員たちは「自分たちは民意を反映している」と表向きは主張しているものの、実際には、自分たちが果たして民意を反映しているかどうか自信がないために、住民投票の実施に反対するのではないでしょうか。

住民の直接請求による住民投票条例の制定は、地方自治法において認められている代議制民主主義の欠陥を補うための重要な制度であるため、首長や地方議会の議員たちは基本的にこの制度を尊重すべきでありませう。

いずれの地域でも様々な数多くの政治的課題が存在しているため、地方議会が、これらのすべての課題に関して、常に選挙を通じて民意を反映しているとは限りません。とりわけ、選挙で大きな争点になっていなかった問題に関しては、地方議会が民意を反映しているとは簡単に言いきれないのではないでしょうか。また、選挙の投票率が低い場合も、果たして議会がどれだけ民意を反映しているのか疑問に思われます。

これらの点を考えるならば、首長と地方議会の議員たちは、住民による住民投票条例制定の直接請求を否定的に捕えるのではなく、議会が民意を反映しているとは限らないという現実を受け入れ、住民の意思をできる限り尊重して、議会で住民投票条例の制定に努めるべきです。そのように努めることこそが地方自治法に精神に適っていると考えるべきではないでせうか。

と、あれこれ住民投票について記してきました。でも、まことに残念ですが、茨城県の住民投票条例はおそらく茨城県議会の「われわれは民意をくみ取っている」とする自民系会派の議員により否決されることになるのではないか・・・などと悲観的なことを書かざるを得ません

地方議会の自民系会派の動きがメディアで大きく取り上げられることは少なく、このため自民系会派はふだんは目立つ存在ではないのですが、この住民投票条例の例からも分るように、実際には現政権を、「国策」をしっかりと支えているのです・・・

今日の写真は本文と関係ありません。わがガーデンのドクダミさんたちが皆さんに御挨拶をしたいと申しておりますのでご紹介するしだいです。よろしければクリックしてご覧になってください。

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

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難問:徒然なるままに、「仕事」って何ですか?

2020-06-19 01:02:38 | 日記
今日は日本の国防問題というか安全保障問題というか、大切な問題にも関連がある事柄がテーマでございます。

と申しましても憲法9条との関係がどうのこうのとかイージスショアがどうのこうのというムズカシイ問題についてではありません。非常に身近な問題、つまり街で見かける自衛官募集のポスターについての話題です。

これまでもこの日記で何度か自衛官募集のポスターを紹介いたしましたが、こう見えても、いや見えなくても、GGIは日本で唯一の自衛官募集ポスター・ウォッチャーであります。

自衛官募集のポスターは近年はお金をかけて作られているようであり、年々カッコいいものと申しますか見栄えのよきものになってきております。きっとお国と仲の良い電通さんあたりの広告屋さんが腕を振るっているのでありませう。電通さんも、自衛隊と言う名の軍隊のPRですから、いろいろ気を使うでありませう

防衛省の広報担当者と電通の腕利きデザイナーさんが話し合っております

自衛隊は、まあはっきり申し上げて男の世界ですから軍服を着た凛々しい青年を何人か立たせた写真なんかが中心になると思うのですが・・・

いや、男の世界といっても、このごろは男女平等とかなんとか、イロイロうるさくて・・・防衛省もお役所ですから、そのへんは気をつかうんですよ、ですから自衛官の写真を使う場合は、必ず女性自衛官も交えるように、できれば男女同数ということに・・・

そうですか、わかりました。登場するのはマッチョな男たちではなく、やはり都会的なイメージのハンサム青年さんとベッピンさんですよね

もちろんです。なにごとも中身よりも見かけがいちばん大切という時代ですから、凛々しくてさわやかな感じ、つまり好感のもてる人物というか・・・

あ~、見かけといえば、ポスターをカッコよく仕上げるために、陸海空の装備のなかでもわが自衛隊が誇る最新の装備であるところの空母の写真なんかもぜひ載せたいと思うのですが、一番目立つ位置に・・・

君、言葉に気をつけてください。わが自衛隊は専守防衛でありますから空母は保有していません。もっとも、ヘリ空母は保有していますが、自衛艦「かが」とか「いずも」とか・・・あれは空母とはベツモノです

えっ?そうなんですか、どう見てもあれは空母にしか見えないないけどなあ・・・少なくとも写真では空母とたいして見分けがつきませんよ、いつであった米軍の空母と海上を堂々と並走している写真を見たことがあるのですか、どうみても空母にしかみえませんでしたよ

どう見えようが、ポスターを見る人がどう思おうが、ゼッタイに空母なんかではないのです!少なくとも現時点では空母ではないことになっているのです!・・・戦闘機を搭載する気になればできるようにはなっていますが・・・すこし改造すればいいだけの話ですから・・・

という会話の後に作られたポスターを撮ったのが今日の写真であります。GGIがブラブラ歩きしていて、最近街角で遭遇してしまったポスターです。よろしければクリックしてしかとご覧ください。

このポスター、キャッチコピーは

《キミの力を活かせる仕事がきっと見つかる》

このコピーを目にして思わずGGIは考え込んでしまいました。「君」ではなく「キミ」かあ・・・「キミの力を活かせる仕事」かあ・・・「仕事」なあ・・・仕事と言えば仕事だろうけれど、でもなあ・・・このコピー、なんとなく違和感があるなあ・・・「君の力を活かせる任務がきっと見つかる」であれば、任務とか役割とか使命などであればわからないことはないのですが「仕事」となっていますので、何となくひっかかってしまいました。仕事かあ・・・「仕事」でいいのかなあ・・・

「仕事がきっと見つかる」ではまるでハローワークみたいだなあ、自衛隊の「仕事」って、よくわからないけど、ハローワークで見つかるような類の仕事ではないような気がするけれどなあ・・

自衛官諸氏が日ごろ行っていることは、あれは果たして「仕事」なのかなあ、仕事と言うべきなのかなあ、仕事とはちょと異質な何かのように思えるけれどなあ・・・機関銃撃ったり、大声で号令をかけたり号令に従ったり、戦闘機で飛び回ったり、自衛艦であっちこっとに行ったり、潜水艦で海に潜ったり・・・要するに自衛隊員のみなさんが日ごろ行っていることの大半はいわば「戦闘訓練」、あるいは領海や領空の監視、こういうのはそこらへんに転がっている「仕事」とはちょっとワケが違のではないかなあなどと考えていましたら、「果たして仕事ってなんだろう」という疑問がフツフツとわいてきてしまいました。

これはなかなかの難問であります、哲学的な命題であります

君にとって「仕事」とは何であるか、人生にとって「仕事」とは何であるか、動物は仕事とは無縁なのか、仕事をするのが人間で、仕事をしないのか動物なのか、いや牛だって馬だって、昔は重い荷物を運んだりして仕事をしていたではないか、いや、あれは馬や牛にとっては労役ではあっても仕事ではないのではないか、では競走馬は仕事をしているのか、賞金目当ての仕事を思ってウマ君たちははしっているのか、それともみんなで一緒に走るのを楽しんでいるだけなのか・・・などなど考え出せばきりがありませぬ・・

GGIはこういう哲学的命題は苦手であります。けれども、自衛官募集のポスターを目にするたびに、ついいろいろと考えさせられ、勉強になることが多々ありますので、自衛官募集のポスターを眺めるのは大好きなのです

みなさんも一度じっくりご覧になってはいかがでせうか、わけのわからにもったいぶった展覧会よりは勉強になりますよ

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!
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