いま参議院でいわゆる「共謀罪」法案の審議が行われていますね。昨日のテレビのニュースでも、頼りない法相が答弁しようとして隣に座っていたアベ君に挙げた手を抑えられ、法務省の刑事局長が代わりに答弁するというシーンが放映されていました。
刑事局長さん、「単独行動による自爆テロの場合、共謀したわけではないのでこの法案の対象にはならない。この法案で単独の自爆テロは防げない」と意外に正直に答弁していました。
この共謀罪法案と言い、あのモリ・カケ・スキャンダルと言い、「総理の御意向」にひれ伏して、知性も教養のカケラもなき自民党議員により、いずれ実力行使で強行突破されてしまうのかと思いますと、ニュースを見ていましても白けてしまうのですが、今日は《共謀罪》を地で行くような、最近中国で起きた事件についての話です。
去る3月24日に中国で4人の人物が逮捕され拘束されていたのですが、このほど、5月22日に起訴されるにいたりました。
この4人は天安門事件27周年を記念する白酒(中国の一般的なお酒)の製造・宣伝を行ったとして、「国家転覆扇動」の容疑で逮捕されたのです。
天安門事件は中国ではタブー視されているのですが、4人は天安門事件を記念する白酒を造ることを思いつき、酒とボトルを買い込み、天安門事件が起きた1989年6月4日の「8964」と同音の読み方をする「八酒六四」を入れ込んだ「銘記八酒六四」と記されたラベルを作り、ボトルにはりつけ、ネットでこの記念酒の宣伝をしたのです。かれらのメッセージは多数の人々に転送され、ボトルは10本以上売れたそうです。
4人のうちの1人はラベルをデザインしたことが問題視され、また他の3人はそのデザインに同意したことが問題視されたとのことです。
GGIの考えでは、これはまさに日本でいうところの「共謀罪」であります。ラベルを作ったり、それにただ同意しただけで逮捕・起訴されたのですから、まさに日本の《共謀罪》が意図する犯罪の図式と同じです。
4人は拘束された当初、弁護士と面会できず、9月下旬になった認められたとのことです。
「銘記八酒六四」のラベルはいろいろな種類のものがあるのですが、今日の写真はその一枚を以下のネットのサイトから借用したものです。
先日、この事件に関して某人権NGOが、かれらの釈放を求める手紙を出してほしいと要請しておりましたので、お酒のラベルをつくって宣伝しただけで逮捕・起訴したりするのはまことに乱暴な話であると思い、GGIはすぐに釈放しなさいとの手紙を出しておきました。
まあ、GGIも「アベ酒造謹製:切れ味抜群:共謀酒」というラベルでも作って、酔いが早い、お手てが後ろに回るのも早い共謀酒はいかがですか、とでも宣伝してみませうか・・・
なもあみだぶ、なもあみだぶ、なもあみだぶ・・・
(この中国での事件に関する情報は主に人権NGOの以下のサイトの内容などを参考にしたものです)
http://www.amnesty.or.jp/get-involved/ua/ua/2016ua138.html
なお、天安門事件に関しては、中国語(一部英語)による以下のようなサイトがります。関心のある方はご覧ください
グッドナイト・グッドラック!