今日(3月27日)おそい朝食をモソモソと味わっておりましたら、電話が鳴りました、先日、タイの美味ビールをくれた友人からでした、しばらくあれこれ話してから電話を切りましたらちょうどお昼、テレビを付けましたらニュースの時間、「袴田事件、静岡地裁は再審開始を決定」というアナウンサーの声が流れてきました
よかった!やっと再審開始、ほんとうによかったなあと思いながらテレビを見ておりましら、再審開始を決定しただけではなく、刑(死刑)の執行と拘留を停止し釈放するよう決定したと伝えておりましたので、GGIは喜ぶばかりではなく、とても驚きました、再審開始の決定と同時に死刑執行と拘留を停止し釈放するという例はこれまでなかったからです!GGIは思わず全面的に静岡地裁の裁判官に心からの敬意を表してしまいました
しかしながら、三日ほど前、某方面より、、「再審開始が決定されても、検察側が決定を不服として即時抗告することが懸念されるため、再審開始が決定された場合は、すぐに即時抗告を行わないよう検察庁にアピールしてほしい」との要請のメールが来ていました。そして午後1時半ごろ、某方面から「再審開始の決定がくだされた、先日の要請のとおりに、すぐに即時抗告に反対するアピールを送られたし」というメールがきました、このため、GGIは静岡地検と東京高検、さらには最高検にメールを送りました
午後3時ごろ、夕刊が配達されました、夕刊には「裁判長は《捜査機関が重要な証拠を捏造した疑いがある・・・》と判断、《拘置の執行は耐え難いほど正義に反する》と刑の執行停止(釈放)も決めた」と記されています、GGIは「耐え難いほど正義に反する」という強い表現に裁判官の決然たる意思を感じました
また、静岡地検は「刑の執行停止に対しては即日、不服申し立てをする方針。再審開始の判断については28日以降に行う方針」とも記されていました
午後4時ごろ、静岡地検が即時抗告を行ったとのメールが某方面からきました、
午後6時、NHKニュースが、袴田巌氏が釈放されたことを伝えていました、即日釈放されるとは思っていませんでしたので少なからず驚きました、袴田氏は思っていたより元気な足取りでありましたのでほっといたしました、弁護士が「彼はまだ状況が呑み込めていないようだ、でもこんご少しずつ理解するのではないか」と語り、また東京高裁の元裁判官が「死刑制度について考え直すべきときだ」と述べていました
午後7時過ぎ、夕食を食べようとしていましたら、再審開始と袴田氏の釈放をよろこぶ知人からの電話、、小一時間ほど、あれこれ話しました、すっかり夕食は冷えてしまいました、GGIは知ったかぶりで知人に講釈を垂れました、
「欧米では刑事裁判においては検察側に控訴や上告をする権利を認めないのが主流になっている、なぜかというと検察側は国家の組織と国家の人員と国家のカネをつかって十分な捜査のうえ万全の準備を整えて起訴して敗訴したのであるから、控訴や上告する権利は資格はない、被告側が個人であるため、弁護のための十分な準備や活動を行えるとは限らないので控訴や上告する権利が認められているのだ、だから日本のように、いったん無罪判決が下されたものが有罪となるようなことや、あるいは無期懲役であったものが死刑になるような理不尽なことは欧米の多くの国々では起こり得ない、ましてや再審開始の決定に対して検察が抗告するなどということはありえないのである、日本の刑事司法制度はこのように遅れているのだか、国民のほとんどはこのことを知らないのだ」、長電話を切りましたら、別の知人からも再審開始をよろこぶメールがきていました
午後9時のNHKニュース、袴田事件が一応トップニュースでありましたが、よく言えば淡々とした伝えかた、ワルく言えばそっけないものでありました、「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」という部分、見事に「耐え難いほど」という重要な部分を脱落させて伝えておりました
このような冤罪が引き起こされることの重要な原因の一つは事件が起きたり「犯人」が逮捕されたときなどのマスコミの無責任で正確さに著しく欠ける報道ぶりです、警察発表を自らまったく検証することなくそのまま垂れ流すマスコミのアホさ加減が「冤罪」に手を貸しているのです、袴田氏の姉の秀子さんも一昨年の講演会で、マスコミの報道ぶりが、最初から巌氏を犯人と決め付けたいかにムチャクチャなものであったかを話しておられました、でも天下の朝日さんも世界一をめざすNHKさんもこの点に関する言及は、メディアの責任への言及は皆無でありました、まことに見事なものです・・・・
午後10時半、某方面より「さきほどの検察が即時抗告したと伝えたが、あれは間違いであった、引き続き、即時抗告反対のアピールを検察庁にされよ」とのメールが届きました
以上のようなしだいではありますが、いったん再審開始が決定されたものの検察側が抗告したために再審開始の決定が結局は取り消されてしまった「名張毒ぶどう酒事件」のような例もありますので、まだ安心はできません、どうかこの再審開始決定がぬか喜びに終わることがないよう、祈りたいと思います
写真は袴田事件再審開始を歓迎して、やっと咲いてくれました八重葎庵ノーザンガーデンの白梅であります、よろしければクリックしてご覧くださいませ、ただしこの梅ノ木、小さな木でありますので猫クンを洗って干してわけにはいきませぬ!
グッドナイト・グッドラック!