朝カフェ読書
■ 『伊能忠敬 日本を測量した男』童門冬二/河出文庫を読み終えた。
「日本を測量した男」という副題から伊能忠敬の後半生、日本全国を測量して正確な日本地図を作成する様をメインに描いた作品だと思っていたが、前半生の出来事をメインに描いていた。
著者はあとがきに**「輝かしい晩年を生きるために、前半生でどんな蓄積をしたのか」ということを掘り起こしたい。この本はそういう角度からの伊能忠敬伝である。**と書き、**人間における晩年にやりたいことをやる準備とは、「三つのK」だ。三つのKとは “カネ(経済)・健康・心(精神力)” と結んでいる。まあ、確かにそうだろ、と思う。
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『四千万歩の男 忠敬の生き方』井上ひさし/講談社文庫を朝カフェで読む。井上ひさしが伊能忠敬や3人目の女房のお栄さんとの対談するという形式の文章などが収録されていて、なかなか面白い。
忠敬に対する人物評が童門冬二と井上ひさしとでは少し違っているところもあり、やはり複数の本を読まないといけないな、と思った次第。
井上ひさしは第二章人生二山説の「素晴らしきかな伊能忠敬的セカンドライフ」で「前半生の充実と後半生の偉業」という小見出しの文章を書いているが、伊能忠敬の人生を簡潔にして的確に捉えた小見出しだと思う。
明日も朝カフェでこの本を読むつもりだ。
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今年は上野の源空寺にある忠敬の墓参りをし、千葉県香取市にある伊能忠敬記念館も訪ねたいと思う。