哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

くれなゐと 釉子(書)

2009-01-23 10:33:48 | 
くれなゐといふ重さあり寒椿        鍵和田釉子

 カンツバキに、もし、色がなければ存在すら否定されてしまう。くれないの色を持つことで花としての威厳を保ち、人に観賞されるのである。それを重さと表現し、物理でいう質量はどこにもない。この句のツバキは野外に植栽されたものではなく、生花として座敷の床の間に飾られたもので、詫び、寂びの世界を醸し出しているようだ。


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