昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

スペイン旅行15

2009-08-08 05:34:40 | スペイン旅行
 15.セビリアのフラメンコショー

 カテドラルを見た後、ユダヤ人街の軒を接するような狭い道を歩いた。

 

 スペインにもユダヤ人のゲットーが、時の為政者に一箇所に隔離されたのか、それとも華僑のように類を頼んで寄り集まったのか知らないが、中国人街が雑然とした中にも、明るく開放的で心が湧き上がるのに、ユダヤ人街を歩くと、花の小鉢が飾ってある清潔な白壁の家々からは人がざわめく気配もなく、気持ちが沈静していく。
 
 

 夜はエル・パラシオ・アンダルス劇場でフラメンコショー。
 かぶりつきは個人用で、我々団体客は少し下がった後方に位置取りされている。
 ぼくたちは団体席一番前の席を、ライオン夫婦と一緒にゲットした。
 今回はぼくが意識したわけでなく自然とそうなった。

「写真をいかがですか?」
 バニーガールのような格好をした若い女性のカメラマンに釣られてぼくたちは4人一緒に写真を撮ってもらった。
 
「自分は写真を撮られるのが嫌いなんです・・・」
 旦那が言った。
 彼が奥さんばかり撮っていた理由がやっと分かった。
 出来上がってきた写真を見ると、たしかに実物より悪く写っている。
 トカゲみたいな顔だ。
 彼は写真を受け取ると、奥さんがしっかり見終わらないうちにバッグの奥へしまってしまった。
 奥さんはいつものことだから、というようにちらっと写真を見ただけで、ぼくの方を向いて口元を少し歪めて笑った。

 ツナサラダに魚のスープ、ポークに野菜など食べながら、日劇ミュージックホールのような舞台で繰り広げられるフラメンコショーを観賞した。

 

「やっぱりフラメンコはジプシー女の飛び散る汗を受け、しゃがれたおやじの声の振動を感じながら観賞するものですね。・・・放浪するジプシー一家の今日も無事過ごせたという喜びの踊りですよ」
 昨夜のオプションのグラナダの洞窟のフラメンコの体験談を旦那は熱く語った。
 ・・・ぼくも行くべきだった。

 ─続く─
 

 


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1 コメント

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Unknown (ryuji_s1)
2009-08-24 08:55:02
フラメンコ
情熱的で素晴らしいですね


素敵なレストラン嬉しいですね
スペイン料理 美味しそう
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