昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(440)汗の想い出

2018-07-20 05:46:12 | エッセイ
 連日暑いですな。死につながる猛暑だそうで。
 
 

 じっとしていても汗が噴き出してくる。
 そこで<汗>に関する想い出を二つ。
 
 三島由紀夫「仮面の告白」から。
 「汗の匂いである。汗の匂いが私を駆り立て、私の憧れをそそり、私を支配した。・・・
 耳をすましていると、ザックザックという混濁した・ごく微かな・おびやかすような響きがきこえてくる。時として喇叭がまじり、単純な・ふしぎに哀切な歌声が近づく。・・・
 兵士たちの汗の匂い、あの潮風のような・黄金に炒られた海岸の空気のような匂い、あの匂いが私の鼻孔を縛ち、私を酔わせた。私の最初の匂いの記憶はこれかもしれない。その匂いは、もちろん直ちに性的な快感に結びつくことはなしに、兵士たちの運命・彼らの職業の悲劇性・彼らの死・彼らの見るべき遠い国々、そういうものへの官能的な欲求をそれが私のうちに徐々に、そして根強く目ざめさせた」         

 <タイガーウッズの汗>
「全米オープンの最終日、トップと2打差でトリプルグランドスラムの偉業に臨んだタイガーウッズは、昨日の完璧なショットが乱れ気味。後半抜け出したカブレラとの三打差がなかなか縮まらない。ショットをしようとするウッズの額に汗が光る。汗を拭けばいいのにと見ているとそのまま打ってまたミス。・・・17番から汗を拭ってチャレンジしたが既にウッズのリズムはその前に汗を拭かないままショットした時点で崩れていた」

 今、まだ朝6時前。
 すでに汗がジワリと湧き上がってくる。
 今日もまた暑いぞ!



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