昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(443)運について

2018-07-25 05:11:56 | エッセイ
 昨日は星乃珈琲店で美味しいコーヒーを飲みながら、経済界で活躍された先輩との雑談会だった。
 先輩は、既に財界を引退されてから久しいが、今でもいろいろと新しい情報を提供してくださる。
 
「グーグルなどのITの巨人たちは、便利で無料のサービスを提供する代わりに、ちゃっかりと個人情報を集めて利益に換えている。
 ネット経由で個人データ、始末書からローン書類まで持ち出しているという恐ろしい時代になった。」

「実は、後輩が麻雀をしていて、負けている仲間から泣きが入った。・・・もう一局頼むと・・・。彼はその後搭乗する予定だった航空機をキャンセルして、仲間に付き合った。・・・そして実は、そのキャンセルした日航機が例の御巣鷹山の惨事を引き起こしたんだ。 あの、坂本九も巻き込まれたという。・・・何が<運>の分かれ目となるか分からないね・・・彼はその後順調に昇進していった・・・」

 ・・・航空機と言えば、思い出した。今回井山七冠に挑む名人戦の挑戦者に張栩が決まった。その張栩が高尾名人挑戦したときのことだ。・・・
 ・・・その観戦記を思い起こした・・・
 「名人戦一行を乗せた飛行機が台風の影響か大きく揺れた。<生きた心地がしなかったよ>という声が多い中で、『そんなに揺れたんですか』と言ったのが高尾名人。予想外だったのは乗り物に強くないと言われていた張栩挑戦者。<あの揺れの中でよく眠れたね>と声をかけたら、こう返してきた。『自分の<運>を信じていますから』・・・

 ・・・「人が運命を選ぶのではなく、運命が人を選ぶ」
 哲学者アリストテレスが定義している。・・・