昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(197)52年目の大学同級会

2014-02-23 05:27:23 | エッセイ
 大学を卒業してから52年目。
 恒例の同級会が行われた。
 いつもぴったりを目指すのだが、最近時間の感覚が危うくなり、遅刻したりする現象も出るようになったので早めに家を出る。
 東京駅に一時間近くも早く着いてしまった。
 周辺を散歩しながら会場に向かうことにする。
 駅前で何やら人だかりが。
 

「はい、みんなもっと近くでご覧ください・・・」
 足に錘を付けた紙の人形を掛け声ひとつで自在に動かしている。
「ハイ、ジャンプ。寝ろ! 空中回転!」
 おじさんの声に反応する。
「宴会芸で、手品で使えるよ!」
 ・・・今日の同級会に披露してやろうか・・・ 
 買いたい誘惑に駆られる。
 しばらく見て時間を潰す。

 会場に向かう途中、すばらしいシマウマのフィギュアーを見つける。
 
 ・・・そうか今年午年に因んで立てたんだ。

 快晴のお堀端をゆっくりと歩く。
 三十分前、会場の東京会館に到着。
 

 所定の時間、Aくんが遅刻のようだ。
 それでも75歳を超えんとする仲間が30名近く、同級生の半分近くが集まった。
 毎年、この時期に集まる。
 夏には鰻を楽しむ会<暑気払い>も行われる。
 ゴルフ会も春秋2回行われていたが、これはさすが昨年で打ち止めとなった。
 いずれにしても、Yくん、そしてMくんという名幹事を得たことが長続きしている原因だ。

 会は立食でビールやワイン、紹興酒で中華を楽しみながらしばし歓談。
 
「最近ロボット手術の最先端技術で前立腺全摘の手術を受けたが二日で退院だよ」
「オレなんか五年前だったが二週間入院していたよ」
 KくんとSくんが健康談義を開始。
 入院したり、体調不良で欠席する人も多いが参加者はみんな元気いっぱい。

 若さ際立つ紅一点のSさんは「ゴルフが健康維持の秘訣です」だそうだ。
 Nくんなどはまだ現役で「好きな山歩きのために働いています」と言う。
「今、日本の百名山複数回登山を目指している。槍ヶ岳などは4回も登った」と言う。
 
「Kさん、Sさんは元気?」OくんとSくんから聞かれた。
 Kは心臓外科の権威。Sは国立病院の副院長まで務めたぼくの下宿仲間だ。
「何で知っているの?」
「キミの下宿で会ったじゃないか」
 ぼくは全然覚えていない。健忘症か? 

 驚いたのはSくんのわが<英風会>を称える横断幕。
 
 オリンピック壮行会のものと見まがうでかい奴を、全員の似顔入りで彼が作って来た。
 最後は<若き血>斉唱。
 
 いやはやすばらしい仲間に感動した2時間でした。
 

 ぼくは小学校で囲碁クラブのお手伝いをしている。
 会員の女子生徒の作文が教室の廊下に張り出されていた。
 
 嬉しいね。