タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

今の若い者は、みたいな小言

2024-03-01 18:34:06 | つれづれ
写真は先週の夕食からです。
金曜の夜は洋食が多いのです。
今週は赤ちゃんがたくさん生まれたので、調理場もたいへんですよ。

さて先々週は神戸市北区で勉強会が有ったので参加してきましたよ。
神戸大学の腹腔鏡の指導医や済生会病院の院長以下数名のドクター、アドベンチスト病院、三田市民病院、県立丹波医療センター部長の丸尾先生などが参加されていました。
話題と言えば、若いドクターの興味は今や腹腔鏡手術ですね。
経験を積めば認定制度が有って、次の就職に有利になるようですよ。
その次はダビンチなどのロボット手術ですって。
ですがそんな高価な機械はいつまで経ってもなかなか触らせてもらえないのです。
今のドクターは教えてもらわないと何もできないのですから、かわいそうな時代です。

私の時代は腹腔鏡や顕微鏡手術、体外受精など、ほとんど自分で開拓してきました。
今年は医師の労働時間の規制も始まりますから、長時間病院に居るのは無理になります。
私の頃と言えば、月に15回は当直して、さらに昼間は通常の仕事をして、研究室で研究もして、と大忙しでしたけれどね。
もっとも今は月に30回の当直をこなしていますよ。
ですが今そんなことすれば、病院から過労死すると言われてお咎めを受けることでしょう。

要するに産婦人科のドクターでお産に興味の有る人は居なくなったということです。
しかも昔と違って女医さんが増えましたから、当直を免除されたりします。
これでは病院でお産をするなんて無理だと思いませんか。
助産師が居ると思われるでしょうが、目の前に医師が1人居るとして、
助産師を雇用するなら5人は必要です。週に40時間しか働けないからです。
1週間は168時間で、産休や育休、年休が有りますからね。
それでは助産師だって分娩介助の経験も積めませんよ。
ましてや3人に1人は帝王切開ですからね。

結論を言えば、ちゃんと赤ちゃんを産もうと思えば、経験豊かな開業医でしか難しいということです。
ですが今はちゃんと産みたいという女性が減っているので、困らないのかもしれませんけれど。

今日の外来は、タマル産で2人産んだベトナム人のお母さんが、
里に帰ったからと、お土産でお菓子をくれましたよ。
長らくそんな経験を忘れていたので、昔はそうだったなと懐かしんでいます。
いえね、物が欲しいのではありません。
いつまでもタマル産で産んだことを感謝してもらえることが有難いということです。







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