タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

昨年はRSが爆発的に流行しました

2015-03-13 21:07:30 | 産科
少し、前のお産から日が開いてしまいましたが、
たった今、赤ちゃんが生まれました。
小さなお姉ちゃん、お兄ちゃんもびっくりですよ。
でも、すぐに赤ちゃんに興味を示して、手を伸ばしていました。

ただこの時期、赤ちゃんが家に帰ったら、小さな上の子たちとは、
今しばらく離しておいた方がいいのです。

昨年末に、生まれて1ヶ月もしないのに、赤ちゃんが立て続けに2人、入院する羽目になりました。
普通、1ヶ月以内にはお母さんのお乳の中や、
妊娠中から胎盤を介して、赤ちゃんに抗体が移行するので、
赤ちゃんは風邪などひきにくいと考えているお母さんが多いでしょう。
ですが、新生児でもよくRSウィルスが原因の風邪をひくことが有ります。
0歳児と1歳児がとくに初めて感染しやすいのです。
それ以後も繰り返し感染しますが、以後は軽い症状で済むことが多いのです。

感染する原因は上の子からもらうことが多いのですよ。
くしゃみや触ったりすることでうつるのです。
新生児でRSウィルスをもらうと、重篤化して入院となり、
場合によっては人工呼吸器を付けないといけないことも有ります。

ネットで見てみると、予防接種が有るから受けるように、とよく書いてありますが、
それは予防接種ではなくて、人工的に作成した、ウィルスをやっつける抗体の型をした薬です。
ですから毎月、注射していかないといけないものです。
35週までに早産した赤ちゃんは保険が利くので、打っておかれると良いでしょう。
それ以外の赤ちゃんは体重によって量が違うのですが、1回、数万円から10万円ほどするので、
非現実的ですね。

昨年は退院後の赤ちゃんがこのRSウィルスに感染されて県立病院に入院されたのですが、
赤ちゃんのお婆ちゃんからひどい勢いで抗議の電話がかかってきました。
最近はこういうことがよく有るようになりました。
心配なのは分かるのですが、風邪になるのは誰のせいでもないのですよ。
その赤ちゃんの上の子も風邪をひいていたそうですから、それがうつったのでしょう。

結論として、退院してもちょっと上の子とは、もうしばらく離しておく、これが一番の予防法なのです。
よく生まれたばかりの赤ちゃんの居る病室に、小さな子供を連れてお見舞いに来る方がおられますが、
これもやめておくのがエチケットですね。