1月25日(金)、前日に引き続きの行政視察。昨日は千葉県習志野市を訪問させて頂きました。
先ず現実を突き付けられたのは、一昨年の東日本大震災で使用不可となった市役所が移転した現在の習志野市役所。昔ホテルであった所を活用し、議場は昔の宴会場を転用されていました。
今回、習志野市を訪問した目的は、公共施設の老朽化対策に欠かせない公会計の導入先進事例を習う為です。結論は、非常に勉強になったし、今まで不透明であったことが明確になりました。
「公会計とは」、
私の理解では、例えば30億円で市役所庁舎を建設し減価償却期間が50年とした場合、毎年6千万円(30億円÷50年)の価値を償却していくことになりますが、その場合に50年後に同等の市役所を建設するためには、その累計償却額を数字で示し、その金額の確保を促す手法です。
他にも、現在公的機関が作成する財務諸表では、例えば幼稚園で1年間にどれ程の費用がかかっているか、を把握しようにもその建物の費用(減価償却費)は何処にも計上されていませんが、公会計ではこれを計上し、事業費用を明確にします。
そのことは、即ち事業毎にどれ程の費用(税金)を使用しているのか、その事業はその費用に見合うのかを市民に示すことが出来る手法です。
民間企業の場合は、費用対利益(効果)が数字となって表れる場合が多いですが、公共に利益はありません。また高度成長時代という「してあげられる時代」であった為、この手法にどれ程の意味があるのか、という疑問から歴史的にこういった手段が活用されていなかったのかもしれませんが、今は違います。
事業にどれ程の意味があるのか、貴重な税金(費用)に見合う事業になっているのか、きちんと示す必要があると考えます。
今回ご教示頂いた習志野市役所宮澤正泰様(財政部副参事 新公会計制度担当)はファイナンシャルプランナー資格を持っておられ、「何とかしようと」と強い意思をお持ちの方でした。(私のホームページを事前に閲覧、後援会会報を印刷し、何に関心があるかもリサーチされていました)
また、この公会計の仕組みを実現する為に、市役所職員内でやりたい人を公募し、本業とは別にタスクチームを編成、資産評価は一定のルール(前提)をつくり3か月で実現される等、従来の考えでは到底無理と応えが返って来そうなことを実施されています。
「3か月!、ホントですか?」と聞くと「公務員は無理な理由を色々述べますが、やろうと思えばできます。」とのご返事。勿論、正式な財務諸表ではないので、出来ることでしょうが、「やる」という意思があるかどうか、が問題ですとのこと。
[帰路の新幹線、車窓より、晴々と堂々とした富士山が見えました]
一昨日の秦野市、昨日の習志野市、両市を通じ実感した職員さんの情熱。「今を変えよう」との情熱を持った職員さんは高砂市にもいると思う。共に知恵を出し、いい街を創っていきたいと思いながら車窓より富士山を見て帰ってきました。