末弟の次男、つまり甥の悠君が、タイの女性(愛称ビームちゃん)と結婚した。悠君はカヤバ工業の研究所員、ビームちゃんもシステム開発の仕事に従事しており、いわば世代の最先端を進む二人、加えてタイ国と日本を結ぶ懸け橋の思いがあるのか、式は明治神宮、披露宴は明治記念館と豪華な催しであった。
先ず控室で、参列者を含めかなりの時間をかけて神事の手ほどきを受け、新郎新婦を先頭に長蛇の列をなして神殿に赴く。そこで神主のお祓い、祝詞(のりと)に始まり、三々九度の盃で終わるまで30分、再び行列を為して控室に戻るという厳かな儀式。
明治記念館の披露宴も、かがみ開き(酒は東京豊島屋の四斗樽酒)あり、餅つきありの豪華な宴。いや~、貴重な経験をさせてもらった。
私は結婚生活60年。振り返って自分はかなり思うとおりに生きてきたが、それだけ妻を犠牲にし、妻は沢山あった夢ややりたいことを、殆どできないで今に至っているのではないかと、年老いた妻を見るたびに不憫でならない。
しかし、新しい二人に、そんな心配はないのであろう。どうか、自分の成長、発展、欲望の実現が、同時に相手の成長、発展、欲望の実現につながる…、そんな生涯を生きていくように祈ってやまない。新しい二人には、きっとそれができるだろうから。
「神に誓う」練習風景
両家一族揃い踏み(明治記念館お庭にて)