今年の1月、「山びこの会」のお酒の好きな有志が集まり、大塚『串駒』で酒の会を開いた。大変気持ちのいい会となり、これからも続けようということになった。
そこで次回は「新宿御苑で桜を見て、御苑前の『うま久』で美酒を飲もう」という計画を立てたが、例年にない早期開花でタイミングを逸した。しかし、桜は去ったが美酒美肴は逃げることはないだろうと、昨夜『うま久』に集まった。
事前に吉岡店長に会の趣旨を連絡しておいたこともあって、肴には腕によりをかけてくれた。まず、北海道直送の刺身の盛り合わせ…、イカやタコはもとより、「そい」や「ほっけ」の刺身に人気が集まった。そう言えば「ほっけ」は焼き物しか食ったことがなかった。
そのあと、豆腐のもろみ漬け「豆銘(とうべい)」や「ほたるイカ」など珍味の盛り合わせ、旬のタケノコの天ぷらなどが続く…
それに対し、酒は南から北へと遡上して飲み進んだ。
まず乾杯酒は、「獺祭」(山口県岩国市)のスパークリンク。ポン、と乾いた音をたてて栓を抜いた吉岡店長が、発砲してあふれる薄にごり酒を注ぎ分けてくれた。ウエルカムドリンクに似合う酒だ。
次は、柔らかい味の『梅の宿』(奈良県葛城市)、これまた人気の「醸し人九平次」(名古屋市)と飲み進む…。極上の塩と共に出た天ぷらの段階になると、『大七生もと純米』(福島県二本松市)、このどっしりした酒は天ぷらの油に負けない。
最後はお決まりの『田酒』(青森市)の燗酒と北上すると、店主が、「田酒燗酒ならこれで味わってください」と「イカの沖漬け」を一匹丸ごと出してくれた。これには全員感激!、大満足! いやあ、結構でした。
ところでこの会は、定員6名で続けることになったが、会の名前をどうするか? 仮称「山びこ酒の会」としているが、「山びこの会」は歴史ある名前で、了承も得てないので軽々しく使えない。次回までに素敵な名前を考えてくることになったが、はて、さて……。
一斉に真ん中から食い荒らされた「イカの沖着け」の残骸