旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

多彩なベルギービール

2007-04-22 14:22:08 | 

 

 ベルギーには数百のビール醸造所があり、数百種類とも千種類ともいわれるビールがあると言われている(資料によりさまざま)。一人当たりの年間消費量は約100リットル(日本の大瓶約160本分)で、日本人の二倍に近い。それでも世界で6、7位のようだが・・・(因みにトップはチェコで約160リットルと聞く)。
 隣国ドイツは、500年に及ぶ「ビール純粋令」(麦芽、ホップ以外のものを加えたものはビールと認めない)を守り続け、種類よりも純粋性を尊ぶが、ベルギーは様々な素材を加えて多様な味を楽しんでいる。
 その主なものを挙げれば以下のとおり。

トラピストTrapistビール
 中世の頃から修道院で、修道士たちによって造られてきたもので、オルヴァル0rval、シント・シクトウスSaint-Sixtus、ウェストマルWestmalle、シメイChimay、ロッシュフォールRochefortの5種が代表格。濃色で度数も高く、苦味の強い伝統的な上面醗酵ビール。
ランビークLambicビール
 ブリュッセル近郊にしか発生しない自然酵母菌と、セナ渓谷の湧水をベースに、古代から伝わる製法で、オーク樽で2年近く熟成させたビール。独特の香りと酸味を持つ。
グーズGueuzeビール
 ランビックに新酒をブレンドし、ビンの中で自然発酵するためシャンパンと同格とされている。
ホワイトビール
 醗酵途上の濁り酒のようなもので、大麦麦芽と小麦で造る上面醗酵ビール。かすかに酸味が残りドライだがしっかりした味わい。
クリークKriekビール
 サクランボやや木苺などを加えたビール  などなど。

 このように、ビールと言えるのか?、と言いたくなるほど多彩なビールを、「ムール貝のワイン蒸し」や「牛肉のビール煮」など様々な料理に合わせて飲む国である。
 私は8日間のベルギー・オランダの旅で20種類のビールを飲んだ。しかしこれなどは自慢にならない。ベルギービール・ツアーに出かけるプロ連中は、8~9日の旅で100種類を目標にしている。
 それほど多彩なビールを持つ国である。
                            
                                             


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