蒸気機関車の模型を眺めつつ、自分の過去を振り返ってみる。
幼少の頃、自分の身近な所では蒸気機関車の存在は無かった。中央線・総武線・山手線にはとっくに居なかったし、唯一蒸気機関車の集団が見られたのは、新潟へ行く「よねやま」からの電車の車窓での、高崎機関区だったように思う。
そんな訳だから、蒸気機関車が牽引する客車など乗る機会も無く、また身近で見るなんて事は無かったのでもっぱら興味は電車の方。
蒸気機関車がどんどん引退をしていっても、追っかける事も無く過ごしていたのが学生時代。その小学校5年の時、柿崎と言う駅から直江津に行くホームで、初めて黒くでかい物体に遭遇した。
大きなドラフト音と重厚な身体は実に強烈な印象を植え付けた。初めての体験で少し怖かった気がする。
今みたいにイベントでゆっくり走るなんて事は無く、力の限り走るその姿は現代の運用についている機関車とは全く違う。
酷使され傷ついた車体であっても、本線をがんがんと飛ばすのだから振動も音も半端ではない。
SLブームで沸く時代も少し冷めていて、鉄道ファンとしては違う道を行っていた気がする。模型でも蒸気機関車は大ブームで、色々なメーカーから精力的に発売されるけど、買おうかと言う気には不思議と成らなかった。
やはり育った環境が電車の世界だったので、蒸気やディーゼルと言った非電化区間に馴染みが無かったのでその影響が大だったのかも知れない。
それがここ数年と言っても2年程だけど、何故か蒸気機関車の購入が増えて今では結構な所帯を形成しているからなんとも不思議なものである。
おそらくあれを買ってしまったのが、大きなきっかけだったのかも知れない。
その大きな物とは・・・・
明日へ続く。