スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

将棋日本シリーズJTプロ公式戦&ひとり

2015-11-20 19:17:56 | 将棋
 15日に東京ビッグサイトで指された第36回将棋日本シリーズの決勝。対戦成績は深浦康市九段が20勝,三浦弘行九段が9勝。
 振駒で三浦九段が先手になり角換り相腰掛銀。深浦九段は9筋を受けずに先攻。千日手模様を先手が打開し,金損の代償に飛車を成りましたが,さすがに無理で,受け切れば後手が勝ちという将棋になりました。
                         
 この王手を取る手はなく,どちらに逃げるかの二拓。△1三王と逃げましたが敗着になりました。▲3九香△5六と▲3八香と進んで第2図。
                         
 このとき後手玉が1二にいれば次に▲3二香成とした手が詰めろにならず,ここで受ける必要はありませんでした。ですがこの場合は金を取られたとき,▲2二角~▲1一角成で詰んでしまうので,先手玉に詰めろを掛けるか受けるほかありません。ですがまだ駒が少なく詰めろを掛けるのは無理なので受けに回ることに。この一手の差が大きく,先手の攻めが継続することになりました。
 三浦九段が優勝。2002年のNHK杯以来3度目の棋戦優勝で日本シリーズは初優勝です。

 スピノザが出された質問をひとりで考えたというとき,質問されたときにスピノザがひとりでいたのではないと解することもできますが,以前に考えたときにはひとりではなかったとも読解できます。僕は後者の意味に理解するのが妥当であろうと考えています。というのは質問者であるヨハネス・ファン・デル・メールは,純粋な知的好奇心からか何らかの必要性があってかは判断つきかねますが,この問いに対する正解を欲していたのであって,単にスピノザがこの問題に答えられるかどうかを試そうとして質問したのではないように思えるからです。つまり少なくともメール自身は,スピノザに質問する前からこの問題を考えていて,しかし解答を導出できなかったからスピノザに尋ねたのだと思うのです。
 したがって,メールはスピノザに質問したときに,ふたりで議論し合って答えを出そうとしたという推測がひとつ成立します。そのときには答えが分からず,後にスピノザがフォールブルフでひとりで考えてみたら正解が出たのでメールにそれを書簡で伝えたとすれば,ひとりで考えたということの意味がメールにも伝わることになります。ですがこれとは別の可能性もあります。フッデホイヘンスヨハン・デ・ウィットは3人で確率論の共同研究をしていたのですから,その三者あるいはだれかも一緒にスピノザと考えたと解することもできるからです。あるいはこれ以外のだれか,スピノザとメール以外の第三者が加わっていたとしても同じことです。というのもメールはこの問題に対する正解を欲していたというのが僕の仮定なのですから,メールは別にスピノザだけにこの質問をする必然性があったのではなく,だれに対しても,といってもそれはメールにとって解答を出す能力があると思える人という限定はつけなければいけないでしょうが,そうした人に対してはだれかれ構わずに同じ質問をしたと推測する方が妥当だからです。なのでたとえばスピノザとフッデが一緒にいる場にメールが居合わせたなら,メールにとってはスピノザとふたりきりの場合より,質問するのにより都合がいい状況だったことになります。もちろんフッデは一例にすぎません。

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