スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

テレ玉杯オーバルスプリント&ステノ

2015-09-23 19:11:55 | 地方競馬
 シルバーウィーク最終日の第26回テレ玉杯オーバルスプリント
 ハナを奪ったのはルベーゼドランジェ。サウンドガガが2番手。おそらく逃げたかったであろうリアライズリンクスは外の3番手でこの3頭が先行。単独の4番手にタガノトネールで,以下,リックムファサ,ジャジャウマナラシ,レーザーバレットが差なく続きました。最初の600mは36秒5のミドルペース。
 自分の競馬ができなかったリアライズリンクスは向正面で後退。ルベーゼドランジェ,サウンドガガ,タガノトネールの3頭が雁行で直線に。追った2頭は脚色が鈍く,ルベーゼドランジェに追いつけず。外から3頭の外に出したレーザーバレットが伸び,粘るルベーゼドランジェを差して優勝。1馬身半差の2着に逃げたルベーゼドランジェ。サウンドガガをクビだけ差したタガノトネールが4分の3馬身差で3着。
 優勝したレーザーバレットは重賞初勝利。デビュー当初から期待されていましたが伸び悩み,昨年暮れから短距離路線に使われるとオープンを2勝。重賞もメンバー次第で手が届くところまできていました。ただ,成績からみるとトップクラスとは差がある印象で,今日くらいのメンバーであればまだチャンスがあるでしょうが,もっと強い馬が相手だと勝つというところまでは大変ではないかと思われます。伯父に1997年の中日スポーツ賞4歳ステークスを勝ったオープニングテーマ。Laser Bulletはレーザー銃弾。
 騎乗した戸崎圭太騎手は第25回に続きテレ玉杯オーバルスプリント連覇で2勝目。管理している萩原清調教師はテレ玉杯オーバルスプリント初勝利。

 『宮廷人と異端者The Courtier and the Heretuc : Leibniz,Spinoza,and the Fate of God in the Modern World』では,スピノザ遺稿集Opera Posthumaが編集されていた頃,ライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizが一緒に仕事をしていたというカトリックの司教はニコラ・ステノNicola Stenoであったとされています。これはラテン語名です。出身はデンマークで,デンマーク名でニールス・ステンセンと表記されることもあります。地質学や解剖学の分野でも名をなし,耳下腺の導管のひとつはステノ導管と名付けられていたとのことですので,ここではラテン語名の方を用います。ケルクリングDick Kerkrinkと表記するのと同じような理由であり,それ以上の特別な意味があるわけではありません。
                         
 ステノは1660年から1663年まで,ライデン大学で生物学の研究を行っています。ちょうどスピノザがライデンLeiden郊外のレインスブルフRijnsburgのヘルマン・ホーマンHermann Homanの家に寄宿していた時期と重なっていて,おそらくこの頃にスピノザと知り合いました。後に紹介する,オランダを離れたステノからスピノザへの書簡において,ステノはスピノザのことをきわめて親しかったと書いていますから,時期は別に知り合いだったことは史実です。ステノはスピノザより6歳若く,学生時代のことであるなら,師弟のような関係であったかもしれません。ステノは書簡の中で,『神学・政治論Tractatus Theologico-Politicus』は匿名で出版されているけれども,著者はスピノザであると思うという主旨のことを述べています。たぶんそれは親しかった時代に,哲学なり神学なりの話があったからだと推測されます。少なくともその部門にはステノが詳しかったとは思えませんので,スピノザとステノは師弟関係に近かったろうと思います。
 畠中尚志の説明だと,プロテスタントだったのですが,たぶんオランダ時代にカトリックに改宗し,フィレンツェに行きました。そして司祭になっています。僕の調査では司祭になった時期に説がふたつあり,ここでは1675年から1677年の間としておきます。自然科学の分野で功績をあげていることからも類推できますが,後で示すそれ以外の根拠から,僕はステノは知的な意味においてかなり有能な人物であったと考えています。教会の内部で出世することができたのも,そのためであっただろうと思っています。

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