Snowtree わたしの頭蓋骨の下 *鑑賞記録*

舞台は生もの、賞賛も不満もその日の出来次第、観客側のその日の気分次第。感想というものは単なる個人の私感でしかありません。

シアターコクーン『もっと泣いてよフラッパー』 A席2階真ん中下手よ寄り

2014年03月02日 | 演劇
シアターコクーン『もっと泣いてよフラッパー』 A席2階真ん中下手寄り

千穐楽を拝見。カテコ20分。物悲しいラストから一転させる明るい打ち出し。楽しかった♪

串田さんのいろんなものを詰め込んだ散文的な芝居という感じでした。ノスタルジックでファンタジック。切なさと哀しみと、そのなかの笑いと前向きさと。寂しいを抱えて人は生きていく。人生という舞台の楽屋裏にはまた楽屋、そしてまた楽屋。

ジル@松たか子ちゃんがとにかくキュートで透明感のある華があって、そのなかにちょっとした色気をみせてさすが。たか子ちゃんのまっすぐな台詞と歌、大好き。それとねずみの国での語りが見事だった。情景、そこにある想いをキラキラと伝えられる女優さんあ。最近は映画でも凄いって思わせるけど真価はやっぱり舞台だわ。もっともっと観たいと思わせる。

アスピリン@松尾スズキさん、存在感がすごい。独自色ありつつ串田さんぽい雰囲気も醸し出してカンパニーに馴染んでた。ラブレターの音読、歌舞伎風味な台詞廻しでやってたw

皇太子@亀蔵さん、超切なかった(涙)。可愛らしくて純粋すぎて哀しい人だった。亀蔵さんの品のある佇まいと繊細さを前面に出したお役だった。串田版の『十二夜』でもとてもキュートだった。歌舞伎の役柄とは違う魅力。ストプレ、もっと出てほしい。

サラ@秋山菜津子さん、キリー@りょうさん、役にピッタリと嵌ってちょっとタフで切ない女を演じていてかっこよかったです。


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作・演出・美術:串田和美
作曲:越部信義/八幡 茂/乾 裕樹
音楽監督・編曲:ダージリン(佐橋佳幸/Dr.kyOn)
照明:齋藤茂男、音響:市来邦比古、衣裳デザイン:田中洋介、フラッパーたちの衣裳:鳥居ユキ
ヘアメイク:佐藤裕子、振付:井手茂太、映像:栗山聡之、衣裳進行:中野かおる、音楽助手:片岡正二郎、美術助手:大島広子、振付助手:菅尾なぎさ、演出助手補:神野真理亜、演出助手:寺崎秀臣、技術監督:櫻綴、舞台監督:二瓶剛雄
宣伝イラストレーション:宇野亜喜良/宣伝美術:おおうちおさむ、宣伝写真:明緒、宣伝ヘアメイク:佐藤裕子、宣伝スタイリスト:森 保夫

出演:
トランク・ジル(踊り子)…松たか子
旦那アスピリン(黒手組の首領)…松尾スズキ
お天気サラ(踊り子)…秋山菜津子
青い煙のキリー(踊り子)りょう
クリンチ・チャーリー(八百長ボクサー)…大東駿介
フラポー(ベンジャミンの許婚者)…鈴木蘭々
月影ギナン(踊り子)…太田緑ロランス
銀色パパ(銀色ファミリーのボス)…串田和美
コミ帝国の皇太子…片岡亀蔵
シカゴタイムズの新聞記者・ベンジャミン…石丸幹二


大森博史、真那胡敬二、小西康久、酒向芳、内田紳一郎、片岡正二郎、
松之木天辺、山岸門人、近藤隼、佐藤卓、内藤栄一、木村智早、丹羽麻由美、
福島彩子、後藤海春、横岡沙季

<Musician>
佐橋佳幸(Gt)、Dr.kyOn(Pf)、黒川修(B)、木村おうじ純士(Drs)、黄啓傑(Tp)、花島英三郎(Tb)